「ことわざ」と「慣用句」の違いは?それぞれの代表例などもご紹介

日常生活でもビジネスシーンでも使われる「ことわざ」や「慣用句」ですが、これらの違いはお分かりですか?中には区別が難しいものもありますが、一般的な分類の仕方はあります。ここでは、「ことわざ」と「慣用句」の違い、それぞれの代表的な例を紹介します。

目次

  1. 「ことわざ」とは
  2. 「慣用句」とは
  3. 「ことわざ」と「慣用句」の違い
  4. ことわざの一例
  5. 慣用句の一例

「ことわざ」とは

「ことわざ」の意味

ことわざ」は、「古くから人々に言いならわされた言葉で、教訓・風刺などの含みがある短句や秀句」という意味です。生活の知恵として役立てたり、教えや戒めとしたり、社会や人物を遠回しに批判する際に用いられます。

「ことわざ」は漢字で書くと、「諺」です。この漢字は、「言」と「彦」が組み合わさって成り立っていますが、「彦」には古くに男性の美称として用いられていました。「言葉の美称」つまり、美しい言葉の言い回しという意味が含まれています。

「ことわざ」の使い方

  • 「見ざる言わざる聞かざる」のことわざは、日光東照宮のレリーフでも有名だ。
  • ことわざを上手く使えるとかっこいいけど、間違って使うと恥をかくよ。

「慣用句」とは

「慣用句」の意味

「慣用」は「使い慣れること。広く一般に用いられること」、「句」は「語のまとまり」を表します。

つまり、「慣用句」とは、「二語以上の単語が結合し、ひとまとまりの言葉として機能するもの」のこと。主に、日常の行動や様子を比喩的に表現する際に用いられます。

「慣用句」の使い方

  • 慣用句には目、手、足、腹など、体の部位を使った言葉も多い。
  • 猫や犬などの慣用句が多いことからも、古来、猫や犬が人の生活に身近にいたことが分かる。

「ことわざ」と「慣用句」の違い

「ことわざ」と「慣用句」の分類

一般的に、「ことわざ」と「慣用句」の違いは次の点にあると解釈されています。

  • 「ことわざ」:格言や教訓の意味を含んでいて、その言葉のみでも使われる
  • 「慣用句」:文中に出てくる日常の比喩的な言い回し

実際の言葉を例にとって分類してみましょう。

百聞は一見にしかず
「人の話を何度も聞くよりも、一度実際に自分の目で見たほうがよい」という教訓で、この言葉だけでも用いられますから、「ことわざ」に分類できます。

【目を疑う】
「目の前の事実が信じられない」「びっくりするほど意外なこと」の比喩として用いられます。文中に出てくる日常的に用いられる言い回しなので、「慣用句」と言えます。

分類が難しいこともある

しかし、上でご紹介した違いによって、「ことわざ」と「慣用句」を明確に分類するのが難しいこともあります。そのため、両方を同じものとして解釈する向きもあります。例として、次の言葉について考えてみましょう。

壁に耳あり障子に目あり
「どこで誰が聞いているか、どこで誰が見ているかわからない」ことの比喩として用いられますが、「密談や秘事はとかく漏れやすい」という教訓でもあります。「ことわざ」と「慣用句」に分類するのが難しい一例です。

ことわざの一例

意味を間違えやすいことわざ

河童の川流れ(かっぱのかわながれ)
その道の達人でも失敗することはある。
とても上手にやっている。
袖振り合うも他生の縁(そでふりあうもたしょうのえん)
他人と袖が触れ合う程度のことであっても、前世からの因縁がある。
他人と袖が触れ合う程度のことであっても、その人との縁を大切にしなければならない。
天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)
人はみな、かけがえのない存在である。
この世で尊いのは自分だけである。
泣く子と地頭には勝てぬ(なくことじとうにはかてぬ)
子供のように聞き分けのない人と権力者には勝てない。
頑固者には勝てない。
情けは人の為ならず
人に情けをかけておけば、巡り巡って自分に良い報いが来る。
人に親切にするのはその人のためにならない。

言い間違え・書き間違えが多いことわざ

立つ鳥跡を濁さず(たつとりあとをにごさず)
意味 立ち去る時には後始末をきちんとするべきだ。
誤記 飛ぶ鳥跡を濁さず
沈黙は金(ちんもくはきん)
意味 しゃべり過ぎは災いを招くことがあり、品位も下がる。
誤記 沈黙は金(かね)
下手の考え休むに似たり
意味 名案も浮かばないのに考え込むの時間の無駄だ。
誤記 下手な考え休むに似たり

慣用句の一例

  • 阿吽(あうん)の呼吸…二人の息がぴったりあっていることの喩え
  • 足が棒になる…長時間立ったり歩いたりして疲れ果て、足の筋肉がこわばることの喩え
  • 頭にくる…怒りで興奮する、かっとなることの喩え。あるいは、酔いや病毒が頭に回ること
  • 石橋を叩いて渡る…用心に用心を重ねることの喩え
  • 腕によりをかける…自信のある腕前を十分に発揮しようと意気込むことの喩え
  • 鬼の目にも涙…鬼のように無慈悲な人でも、時には情け深くなって涙をこぼすこともある
  • 売り言葉に買い言葉…悪口に悪口で言い返すこと
  • 首を傾げる(かしげる)…疑問に思う、不思議に思う、納得がいかないなどの喩え
  • 肝(きも)を冷やす…危ない目にあってヒヤリとすること
  • 犬猿(けんえん)の仲…仲が悪いことの喩え
  • 頭角(とうかく)を現す…才能・知識・技量などが他の者より優れ、際立って目立つようになること
  • 灯台下暗し(とうだいもとくらし)…身近なことは意外とわかりにくいことの喩え
  • 猫の手も借りたい…非常に忙しく、人手が足りないこと
  • 喉元過ぎれば熱さを忘れる…苦しいことも、それを過ぎると簡単に忘れてしまうこと。または、苦しいときに受けた恩を、楽になった途端に忘れてしまうこと
  • 腹が立つ…癪(しゃく)にさわる、怒らずにはいられないことの喩え
  • 目をかける…ひいきにすること、または注意してみることの喩え
  • 暖簾に腕押し(のれんにうでおし)…手ごたえがない、ものごとに張り合いがないことの喩え
  • 耳が痛い…他人の言葉が自分の弱点をついていて、聞くのがつらいことの喩え
  • 身から出た錆(さび)…自業自得であるということ
  • 焼け石に水…目標に対して援助や努力がわずかで、効果が上がらないことの喩え

意味を間違えやすい慣用句

雨模様(あまもよう・あめもよう)
雨が降りそうな天気。
雨が降っている。雨が降り続いている。
確信犯(かくしんはん)
正しいと信じて行動すること。
悪いと知りつつ行動すること。
気の置けない(きのおけない)
気遣いしなくて良い。
油断ならない。
敷居が高い(しきいがたかい)
不義理があって、その人の家に行きにくい。
自分には難しい。ハードルが高い。
他山の石(たざんのいし)
他人の失敗から学ぶ。
他人の良いところから学ぶ。
手に余る
扱いきれない。手に負えない。
余裕で扱える。力を出すまでもない。
天地無用(てんちむよう)
上下を逆にしてはいけない。
上下を逆にしても大丈夫。
流れに棹さす(ながれにさおさす)
流れに乗って、さらに勢いを増すような行動。
流れに逆らって、勢いを落とすような行動。
煮詰まる
話し合いなどが進んで、結論が出せる状態になる。
話し合いなどがまとまらず、行き詰る。
紐解く(ひもとく)
書物を読む。
謎を解明する。
役不足(やくぶそく)
力量に対して役割が軽い。
役割に対して力量が及ばない。

言い間違え・書き間違えが多い慣用句

合いの手を入れる
意味 相手の話の間に動作や言葉を挟む。
誤記 合いの手を打つ
足を掬われる(あしをすくわれる)
意味 卑怯な手段で失敗させられる。
誤記 足もとを救われる
舌先三寸(したさきさんずん)
意味 本心ではないうわべだけの巧みな言葉。
誤記 口先三寸
消息を絶つ(しょうそくをたつ)
意味 行方が分からなくなる。
誤記 消息を断つ
伝家の宝刀(でんかのほうとう)
意味 家宝として伝わる名刀。とっておきの物・手段。
誤記 天下の宝刀
取りつく島もない
意味 相手を省みる態度が見られない。
誤記 取りつく暇もない
熱に浮かされる
意味 高熱でうわごとを言うこと。夢中になり見境がなくなる。
誤記 熱にうなされる
伸るか反るか(のるかそるか)
意味 成功するか失敗するか、運を天に任せてやってみる。
誤記 乗るか反るか
馬子にも衣装(まごにもいしょう)
意味 誰でも外面を飾れば立派に見える。
誤記 孫にも衣装
目端が利く(めはしがきく)
意味 機転が利く。
誤記 目鼻が利く
焼けぼっくいに火がつく
意味 過去に関係のあった人とは、元の関係に戻りやすい。
誤記 焼けぼっくりに火がつく


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