「石橋を叩いて渡る」とは?意味や使い方を例文を含めてご紹介

「石橋を叩いて渡る」ということわざは、皆さんもわりとよく聞いたことがあるのではないでしょうか。橋を叩く、とはどのような意味を表すのでしょう。この記事では、「石橋を叩いて渡る」の意味や例文と使い方、似た意味のことわざなど詳しくご紹介します。

目次

  1. 「石橋を叩いて渡る」とは
  2. 「石橋を叩いて渡る」の例文と使い方
  3. 「石橋を叩いて渡る」の関連語
  4. 「石橋を叩いて渡る」のまとめ

「石橋を叩いて渡る」とは

「石橋を叩いて渡る」とは、「非常に用心深く物事をおこなうこと」のたとえです。石でできた橋は、木の橋とは違い腐ったり折れたりしません。とても頑丈なものです。その石橋をまず叩いてみて安全を確かめるという、用心の上に用心を重ねる様子を表しています。

「用心」という言葉には、「悪い事態にならないように気をつけること」という意味があります。さらに「用心深い」になると、「十分に注意・警戒をしているさま」を表します。

ちなみに、「石橋を叩いても渡らない」「石橋を叩いて壊す」という言い方もあります。それぞれの意味は、前者が「用心を重ねたのに実行しない」、後者が「用心深いことが逆に悪く作用し、失敗する」になります。

「石橋を叩いて渡る」の例文と使い方

  • 石橋を叩いて渡るような私は、忘れ物がないか十回は確認してしまう。
  • 石橋を叩いて渡るのはいいが、君はあまりにも効率が悪すぎる。時には思い切りも必要だ。
  • 彼は石橋を叩いて渡るような人だから、いつも仕事にミスがない。

このように、何度も確認を繰り返し、「大丈夫かな?」と念には念を入れている様子が伝わります。慎重な性格を褒める意味でも使われますが、あまりにも慎重すぎると呆れや皮肉が込められる場合もあります。

長所と短所は紙一重といいますが、「石橋を叩いて渡る」はまさにそれが表れている言葉なのではないでしょうか。用心深さは「丁寧」「まじめ」とも取れますが、一方で「臆病」「ぐずぐずしている」と取られることもあるかもしれません。

「石橋を叩いて渡る」の関連語

似た意味のことわざ

  • 転ばぬ先の杖:失敗しないように、前もって注意をはらえという警句です。転ばないうちに杖を突いて用心することからきています。
 
  • 浅い川も深く渡れ:浅く見えるような川でも、深い川と同じように用心して渡れ、という意味です。油断をしてはいけないという戒めです。
 
  • 濡れぬ先の傘:雨に濡れる前に傘を用意することから、失敗を避けるために用心するという意味になりました。皆さんも、雨に降られて「傘を持ってくるんだった」と後悔したことがあるのではないでしょうか。

反対の意味のことわざ

  • 危ない橋を渡る:「石橋を叩いて渡る」と似ていますが、意味は正反対です。危険な手段をあえて取る、ということを表します。
 
  • 当たって砕けろ:物事は成功するしないにかかわらず、とにかく思い切って決行するべきだという意味です。思案や方法に行き詰まったときなどによく使われます。
 
  • 一か八か:結果が思い通りになるかはわからないが、運を天に任せて思い切ってやってみる、という意味です。博打(ばくち)用語で、一はサイコロの目で偶数をいう「丁」、八は奇数をいう「半」の、それぞれ上部を取ったものといわれています。
 
  • 虎穴(こけつ)に入らずんば虎子(こじ)を得ず:思い切った危険を冒さなければ、目覚ましい成果はあげられないことのたとえです。虎の住む洞穴に入る危険を冒さなければ、虎の子を捕らえることができない、ということからきています。

「石橋を叩いて渡る」のまとめ

誰でも、失敗はできれば避けたいものではないでしょうか。失敗すれば、恥ずかしい思いをするかもしれません。また、失敗して叱られることが怖いという方もいるでしょう。それゆえに、必要以上に「石橋を叩いて渡る」こともあるかもしれません。

しかし、生きていれば何かしらの大きな決断を迫られるときはあります。「失敗は成功のもと」という言葉もあるように、もし失敗しても、そこから得るものも多いのではないでしょうか。時には、「まあいいか」とおおらかに決断してみるのも良いかもしれませんね。

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