「辛酸をなめる」とは?意味や使い方を例文を含めてご紹介

「辛酸をなめる」というフレーズを聞くと字句のとおり、「からくて、すっぱい」様子が想像できますね。「~は辛酸をなめることが多い」などの表現は「辛酸」を例えとした巧みなフレーズです。今回は、「辛酸をなめる」について、意味や使い方とともに例文を含めて紹介します。

目次

  1. 「辛酸をなめる」とは
  2. 「辛酸をなめる」の例文
  3. 「辛酸をなめる」の類語
  4. 「辛酸なめ子」とは

「辛酸をなめる」とは

「辛酸をなめる」とは、「つらい目にあったり、苦しい目にあったり、いろいろな苦しみを経験すること」という意味です。「辛いものやすっぱいものをなめる」という意味から由来したことわざです。また、「なめる」は「嘗める」という漢字で表記することもあります。

「辛酸」とは

「辛酸」の「辛」は「からい」、「酸」は「すっぱい」を表しています。「からくて、すっぱい」ことを例えとして、つらい目や苦しい思い」という意味を持つようになりました。

【例文】

  • 彼は辛酸な少年時代を経て精神的にも強い青年に成長していった。
  • 私は大学の合格を目指し何年も浪人の辛酸を味わった。

「なめる」とは

「なめる」は、「物の表面を舌でなでるように触る」や「酒などを少量ずつ味わいながら飲む」という意味以外に、「経験する」や「無礼な態度をとる」という意味もあり、「辛酸をなめる」の場合は「経験する」という意味で用いられています。

【例文】

  • 父は今晩もお酒を少しずつなめながら本を読んでいる。
  • 彼はいつも人をなめた態度をとっているので、まわりから不評を買っている。

「辛酸をなめる」の例文

  • 今でこそ有名となりましたが、辛酸をなめた時期もありました。
  • チームは辛酸をなめるような試合が続いていましたが、見事に乗り越えて優勝しました。
  • 辛酸をなめるような年月を経て、選挙で当選を果たした。
  • 彼は辛酸をなめることが多く、苦労の絶えない人生であった。

「辛酸をなめる」の類語

「泣きをみる」

「泣きをみる」は、「泣くようなつらい目にあう」という意味で、つらさの度合いが高い状況を表しており、「辛酸をなめる」の類語と言えます。

 【例文】

  • 朝寝坊ばかりしていると学校が始まる日に起床できず泣きをみるよ。
  • 勝利に浮かれて練習をさぼると後で泣きをみることになる。

「苦汁をなめる」

「苦汁をなめる」とは、「つらくていやな思いをする。にがい経験をする」という意味です。「辛酸」と同様に「苦汁」という「苦味=にがにがしさ」が伝わってくるような表現です。

【例文】

  • 今でこそ大きな会社となっていますが、創業当時は苦汁をなめるような状況でした。
  • リーグ戦の前半は苦汁をなめるような試合結果でした。

「煮え湯を飲まされる」

煮え湯を飲まされる」とは、「信頼している人から裏切られてひどい目にあう」という意味のことわざです。飲み頃と言われて飲んだところ、煮えた熱い湯を飲まされたことから由来しています。「ひどい目にあう」という点で「辛酸をなめる」の類語と言えるでしょう。

【例文】

  • 彼は私を踏み台にして出世した。煮え湯を飲まされた思いだ。
  • 城主は家来から裏切られて、煮え湯を飲まされる思いで脱出した。

「挫折を味わう」

挫折を味わう」とは、「仕事や計画などが中途でだめになり、無気力となること」です。自分の力のなさを痛感して落ち込んでいる状態のことです。「つらい思いをする」という点で「辛酸をなめる」の類語と言えるでしょう。

【例文】

  • 今回も大学受験に失敗し挫折を味わった
  • 人生において挫折を味わった人はたくさんいます。

「辛酸なめ子」とは

「辛酸なめ子」氏は、日本の漫画家でコラムニストです。美術短期大学卒業後、「辛酸なめ子」というペンネームで、漫画やコラム、アート作品を制作しています。

独特の画風と皮肉のきいたコラムを執筆し、アート作品では、「人間関係についての強迫観念」をテーマとしています。『辛酸なめ子の現代社会学』や『大人のコミュニケーション術 渡る世間は罠だらけ』など数多くの作品を手掛けて人気を博しています。

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