「士気が下がる」とは?意味や使い方をご紹介

組織のトップのマイナスな言動やチームの輪を乱す行為によって団結が萎えてしまう。このような時に、「士気が下がる」というフレーズを聞いたり、使ったりすることがあるかもしれません。今回は、「士気が下がる」の「士気」や類語などを解説しながら、意味や使い方を紹介します。

目次

  1. 「士気が下がる」とは
  2. 「士気が下がる」の使い方
  3. 「士気が下がる」の類語
  4. 「士気」を使った用語
  5. 「士気が下がる」の英語表現

「士気が下がる」とは

「士気が下がる」とは、兵士が戦いに臨むにあたっての意気込みが下がるという意味です。また、そこから転じて、人々が団結して物事に対応する際の意気込みや熱意が下がるさまを表現する言葉です。

では、「士気が下がる」の「士気」とはどのような意味持っているのでしょうか。

「士気」の意味

「士気」は、元々軍隊用語として使われていました。軍隊は困難や危険に対して効率的に対応する能力が求められています。「士気」の高低は軍隊にとって死活問題であり、兵士のモチベーションを表す言葉となっていました。

このような軍隊用語から転じて、企業などの組織において団結や一丸(いちがん)を促す際に使われる言葉となりました。

「士気が下がる」の使い方

企業やチームなどの団結やまとまりが緩(ゆる)んでくる状態の時に使われています。
 

  • 部隊の士気が下がってしまうので司令官の死を当分秘密にしよう。
  • 社長のマイナスな言動により社員の士気が下がってしまった。
  • 甲子園出場の道は断たれたが、選手の士気が下がることはなかった。
  • 特別手当の支給は、社員の士気が下がらないための方策のひとつです。
  • 彼の離脱を聞いて、一気に皆の士気が下がってしまった。

「士気が下がる」の類語

「テンションが下がる」

「テンションが下がる」とは、「がっかりして興味が失われ、物事を行おうとする気持ちがなくなる」という状態を表す言葉です。「やる気や気力が失われるさま」が類似しています。しかし、人々や団体など大勢の人たちの意欲が下がる状態とは相違しています。

【例文】

  • 彼の言葉ですっかりテンションが下がってしまった。
  • 応援していたチームが早々と敗退したため、すっかりテンションが下がってしまった。

「気力が萎える」

「気力が萎(な)える」とは、「何か物事を行う気持ちがなくなる」という意味です。この言葉も「やる気がなくなってしまうさま」を表しています。個人でも複数人でも使える言葉であるため「士気が下がる」とのニュアンスは相違しています。

【例文】

  • 父親は高齢であるため気力が萎えてきた。
  • 炎天下のマラソンレースで、あまりの暑さに体力だけでなく、気力が萎えてしまった。

「モチベーションが下がる」

「モチベーションが下がる」とは、「物事を行うための動機や意欲となるもの。または、刺激や熱意が下がっているさま」という意味です。

意気込みや熱意が下がっている状態は「士気が下がる」と類似しています。しかし、この言葉も個人や複数人の両方で使うことができるうえ、動機や目標と結びついている点が相違しています。

【例文】

  • 朝から先生に𠮟られてモチベーションが下がっている。
  • 今日は寝不足のうえ会議の準備も十分でなくモチベーションは下がっている。

「士気」を使った用語

「士気高揚」(しきこうよう)

「士気高揚」とは、「集団で物事を実行する時に、全員のやる気や熱意が高まっている」という意味です。「全員にやる気が満ちあふれているさま」を表しています。「士気昂揚」とも表記します。

【例文】

  • 明日は決勝戦だ。チームの士気高揚を促して戦おう。
  • 監督の激励(げきれい)の言葉は、全員の士気高揚に効果があった。

「士気阻喪」(しきそそう)

「士気阻喪」とは、「集団全員の熱意ややる気が失われ勢いがなくなること」という意味です。「気落ちしているさま」を表しています。「士気沮喪」とも表記します。

【例文】

  • 社長の突然の死によって、社員は士気阻喪してしまった。
  • 大量失点によりチーム全体が士気阻喪している。

「士気が下がる」の英語表現

「士気が下がる」に近い英語表現としては、「士気」を「morale」、「下がる」を「振るわない」や「低下している」と訳される「low」や「fall」などが挙げられます。

【例文】

  • The morale is low. (士気が振るわない)
  • Morale is falling.(士気は低下している)

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