「挫折」の読み方
まず「挫折」は、「ざせつ」と読みます。下記の意味に繋がるのですが、「挫」は表外の訓読みで「くじ(ける)」とも読みます。一方の「折」は訓読みで、「お(れる)」と読みます。
「挫折」の意味や使い方
「挫折」とは、計画や仕事などが途中で失敗して、駄目になることを表します。また、その所為で意欲や気力をなくすことです。
とりわけ後者の意味に関して、ここでの「挫」や「折」の字は、心が挫けたり折れたりすることを示しているんですね。そういう風に解釈すれば、より分かりやすいかと思います。
そして「挫折」は動詞として使う場合、サ行変格活用されます。名詞として使う場合は「挫折によって~」などの表現があり、他には「挫折感」という言葉があります。
挫折の使い方①
【例:予想外の事態が起こり、計画が挫折する】
これは「挫折」を動詞として使い、そのまま計画が駄目になったことを表しています。こういった使い方はどちらかと言えば失敗、目的が達せられなかったというニュアンスが強めです。
挫折の使い方②
【例:勉強についていけず、挫折してしまう】
これは心が折れることを表しています。動詞としての例文です。こういった使い方は失敗も含んでいますが、一方でやる気がなくなったというニュアンスも含んでいます。
やる気がなくなると言っても色んなニュアンスがありますが、不貞腐れるというよりは、「私はもう無理だ」のような感じです。そこを踏まえて比べると、「計画の挫折」とは少し違っていますね。
挫折の使い方③
【例:過去の挫折が尾を引いている】
こちらは名詞として使っていて、少なからず後悔のようなニュアンスが伝わるかと思います。ちなみに尾を引くとは、後々まで影響を及ぼすという意味です。
「挫折感」とは?
「挫折感」とは、期待していた結果が出ずに失望する気持ちや、挫折した感情などを表します。たとえば「挫折感が強い」でしたら、「挫折したという思いが強い」という意味です。他には「挫折感がある」や、「挫折感を味わう」などの表現があります。
「挫折」を表す英語
「挫折」を表す英語には、「failure」、「frustration」、「give up」などがあります。
「failure」とは?
「failure」は日本語に直すと「フェイルアー」のような発音で、失敗や不成功、落第などの意味を持っています。
「frustration」とは?
「frustration」は「フラストレーション」と読み、こちらは比較的、日本でもよく見かける言葉です。そして日本では、欲求不満を示すことが多いかと思います。一方で他にも「frustration」には、頓挫や失望、落胆などの意味があります。
一見すると別々の意味ですが、何かが思うようにいかない、上手くいかないから不満を抱くと解釈すれば、より分かりやすいかと思います。
「give up」とは?
「give up」は「ギブアップ」と読み、諦めること、やめることを表します。この言葉も比較的、見かける機会が多めかと思います。
またこの言葉は「絶対に~ない」を意味する「never(ネバー)」と合わせて、「never give up(絶対に諦めない)」と使われていたりしますね。
「挫折」に関連する言葉
「挫折」に関連する言葉には、「仕損ずる」、「消魂」、「不手際」などがあります。
「仕損ずる」について
「仕損(しそん)ずる」とは、やり損なうことや、失敗することを表します。この言葉は「急いだ結果、物事を仕損ずる」などのように使われます。また「仕損じる」や「為損ずる」とも書かれますが、意味は同じです。
「消魂」について
「消魂(しょうこん)」には、以下の二つの意味があります。またこの言葉は「銷魂」とも書かれますが、意味は同じです。
- 悲しさや驚きのあまり、気力をなくすこと
- 我を忘れて物事に耽ること
中でも1の意味は「挫折」に通じるところがありますが、悲しさや驚きなので、失敗とは少し違っていますね。
「不手際」について
「不手際(ふてぎわ)」とは、手際の悪いことや、結果の仕上がりが悪いことを表します。この言葉は「挫折」と同じく失敗のようなニュアンスを含んでいる部分があり、「私の不手際によって、事業は頓挫した」などのように使われます。