「ノットイコール(≠)」の意味
「ノットイコール(≠)」"NOT EQUAL"とは、数学記号の一種であり、数式や文字式において「等しくない」ことを表す約物(やくもの)です。「等号否定」とも呼びます。
「イコール(EQUAL)」の「否定(NOT)」であり、すなわち「イコールではない」という意味になります。「≠」という記号を見ると、「=」が斜線「/」によって打ち消されている形であることがわかります。
使用例
数式や文字式において、「≠」の両側が「等しくない」ことを明示するために使用されます。
A≠B(AとBは等しくない)
x≠0(xと0は等しくない)
また、厳密な式ではありませんが、世俗的な使い方として以下のような表現法もあります。
理解≠納得(理解は納得ではない)
「ノットイコール(≠)」に関連する数学記号
「=」等号
「≠」等号否定
「≒」近似
「≡」合同、常に等しい、定義
A≡B(AとBは常に等しい)
A≡B(AはBである、AをBと定義する)
「≢」合同否定
「ノットイコール(≠)」の入力方法
「ノットイコール(≠)」は、よく知られた記号ではありますが、標準的なキーボードからは直接入力することができず、入力するには一定の手順を踏む必要があります。
変換入力する(PC・スマホ)
- 「いこーる」または「=」と入力し、変換する…変換候補に「≠」が表示されます。もっとも簡単であり、また覚えやすいためお勧めな入力方法です。環境によりますが、「のっといこーる」や「とうごうひてい」では、通常は変換候補に表示されません。
- 「きごう」や「すうがく」と入力し、変換する…こちらも変換候補に「≠」が表示されますが、「●」や「+」など汎用的な記号が数多く候補に現れるため、あまりお勧めしません。
記号セットから入力する(スマホ・ガラケー)
機種や入力ソフトによってやや仕様が異なりますが、「記号」などのオプションメニュー内に「≠」を含む数学記号セットが用意されている場合がほとんどです。この場合、記号一覧を開き、「≠」を選択することで入力できます。
コピー&ペーストする(PC・スマホなど)
このページのどこでも、「≠」の文字をコピーし、任意の場所でペースト(貼り付け)することによっても、「≠」を入力することができます。
Unicodeによる「≠」
Unicode(ユニコード)とは「符号化文字集合」と呼ばれ、人間が使うあらゆる文字・数字・記号をひとつの文字集合として符号化したコンピュータ上の規格です。Unicodeによる「≠」は「U+2260」という符号で表現されます。
文字参照による「≠」
HTMLやSGMLなどマークアップ言語においては、制御文字など、文字として直接入力することのできない文字を表現するために「文字参照」という方法が使用されます。
≠
≠
「ノットイコール(≠)」の代替表記
EXCEL(エクセル)などの表計算ソフトや、プログラム言語における条件式においては、原則として「≠」は使用しません。その代わり、「等しくない」ことを表す記号として、以下のような表記が使用されます。
A<>B(AとBは等しくない) ※EXCELなど
「ノットイコール(≠)」の関連語
「ノットイコール(≠)」に関連する言葉をいくつかご紹介します。記号のデザインや、「等しくない」の象徴的意味から、アーティストなどのネーミングに用いられる例があるようです。
「cali≠gari」(カリガリ)
日本のロックバンド。ネーミングの由来は1920年のドイツ映画『カリガリ博士』ですが、原典に「≠」の文字はなく、この記号がどこから来たのかは不明です。
「≠ME」(ノットイコールミー)
2019年に結成された日本のアイドルグループ。「今までとは違う自分を体験してほしい」というプロデューサーの思いから命名。姉妹グループに「=LOVE」があります。
「悪平等」(ノットイコール)
漫画『めだかボックス』に登場する集団、およびその思想。「劣等感」(マイナス)でも「優越感」(プラス)でもなく、自分以外はすべて平等に無意味であるという価値観に基づく命名です。