「急がば回れ」とは?意味や使い方をご紹介

「急がば回れ」という言葉は、一度はきいたことがあるのではないでしょうか。何かを習得するときや行うときに、戒めとしてよく使われることわざです。ここでは、「急がば回れ」の意味や使い方を、語源や関連語などをふくめてご紹介します。

目次

  1. 「急がば回れ」とは
  2. 「急がば回れ」の意味
  3. 「急がば回れ」の類義語と反対語
  4. 「急がば回れ」の英語表現
  5. 「急がば回れ」のまとめ

「急がば回れ」とは

「急がば回れ」は、「いそがばまわれ」と読み、ことわざのひとつです。語源は、ある和歌によるもので、じつは琵琶湖がかかわっています。

もののふの やばせの船は はやくとも いそがばまわれ せたのながはし
 
「やばせの船」とは、矢橋(やばせ)の渡しから出る船を、「せたのながはし」は、琵琶湖から流れでる瀬田川の唐橋をさしています。つまり、京都へ行くには矢橋で琵琶湖をわたる海路のほうが、瀬田の唐橋を通る陸路より近いのですが、海路は比叡おろし(比叡山から吹きおろす風)があり、時により難しさをともなうため、遠回りでも陸路のほうがいいというのです。

なお、この歌は、平安時代の歌人・源俊頼のよんだ歌として、室町時代の和歌集『雲玉和歌抄(うんぎょくわかしょう)』にのっている説と、室町時代の連歌師・宗長がよんだ歌として、江戸時代の笑話集『醒睡笑(せいすいしょう)』にのっている説があります。

「急がば回れ」の意味

「急がば回れ」の意味は、語源からわかるとおり、以下になります。

急ぐときは危険な近道を通るよりは、安全な本道を通ったほうが結局早く目的地に着く。ここから転じて、「成果を急ぐなら、一見回りくどくみえても、着実な方法をとったほうがいい」こと。

では、このことわざはどのような場面で使えるのでしょうか。具体例を挙げてみてみましょう。

「急がば回れ」の用例

  • 渋滞がいやで近道を使ったら、工事中の道に出くわして遠回りをするはめになった。やはり「急がば回れ」で公道を使ったほうが早かった。
  • 一人前の職人になるには、基本的なことを何年もかけて勉強するが、これは「急がば回れ」の精神だからだ。
  • 営業の成績を上げるには、目先の利益にとらわれず、「急がば回れ」で顧客との信頼関係を築くことが大切だ。

「急がば回れ」の類義語と反対語

「急がば回れ」と同じような意味や反対の意味をもつ言葉は、わりとありますが、ここでは代表的なものを挙げておきます。
 

「急がば回れ」に類似のことわざ

急いては事を仕損じる(せいてはことをしそんじる)

物事はあせると、かえって失敗しやすいことを表しています。

「急がば回れ」に類似の四字熟語

決まりきった四字熟語は見当たりませんが、以下のものが比較的似たような意味をもつでしょう。

愚公移山(ぐこういざん)

たゆまぬ努力を続ければ、いつかは大きな事業も成し遂げること。中国の説話「愚公山を移す」が由来です。

「急がば回れ」の反対語

巧遅は拙速に如かず(こうちはせっそくにしかず)

こちらは、時間をかけた良い仕事より、出来は悪くても早いに越したことはないという意味で、じつに「急がば回れ」の正反対のようなことわざです。

「急がば回れ」の英語表現

「急がば回れ」を英語で表すと、以下のようになります。

 

  • More haste, less speed.(急いでいるときこそ、ゆっくりやれ)
  • Haste makes waste.(急ぎすぎると無駄になる)

また、英語のことわざとしては、「Slow and steady wins the race」(ゆっくりと着実に行くほうが結局はレースに勝つ)というものがあり、これもまた「急がば回れ」と同義といえるでしょう。

「急がば回れ」のまとめ

「急がば回れ」という表現を使う際、気を付けるべき点があります。それは、特に目的もなく「単にゆっくり行う」という意味では用いないことです。

一例を挙げると、山で天候が悪化したとき、「このまま山道を歩き続けるより、急がば回れで雨宿りしてから出発したほうが早く帰れる」というふうには使えますが、「天気が回復したので、急がば回れで景色を楽しみながらゆっくり行こう」とはいいません。そこには「急がば回れ」が持つ、「”回る”ことで目的を早く達成する」という意味合いが欠けているからです。

こうしてみると「急がば回れ」は、あらゆる場面や物事についていえることではないでしょうか。急いでしなくてはならないことがあったとき、まずは「急がば回れ」を思い出して、焦らず、一度考えてから、物事を実践してみてはいかがでしょうか。


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