「叫ぶ」とは
「叫ぶ(さけぶ)」には、以下のような意味があります。
- 大声を張り上げる。(他人に気づいてもらえるように)大声を出す。
- 世の中に対して強く訴えたり、主張する。
「叫ぶ」の使い方
「叫ぶ」という行為の理由には、以下のようなことが考えられます。
「叫ぶ」の例文
- 田舎に帰省した時、散歩をしていたら私の名前を叫ぶ声が聞こえたので振り返ると、車から手を振る同級生が見えた。
- 球場内の人々が、口々に叫ぶ応援の言葉が一つに合わさり、海鳴りのように聞こえてくる。
- 空港の入国ゲートから入ってきたハリウッドスターに向かって、甲高く叫ぶ女性の声がそこら中で沸き起こった。
- 暗闇の中から「あぶないので来るな!」と叫ぶ声が聞こえた。
- 迷子なのか何を聞いても泣き叫ぶ子供に手を焼いている従業員が気の毒に思えた。
「叫ぶ」の類語
「叫ぶ」の類語としては、「大声を出す」という共通の意味を持つ言葉が考えられます。
「怒鳴る」
「怒鳴る(どなる)」には、「大声を出して呼ぶ」「腹を立てて声高に叱りつける」という意味があります。「怒鳴る」という行為は、怒ったり、𠮟ったり、命令したりするために大声をだすという意味合いで、一般的には「大声で叱りつける」という意味で使われています。
【例文】
- 現在では少なくなったようだが、昔の職場には怒鳴る上司が多かったそうだ。
- 隣の家から夫婦喧嘩でもしているのか、怒鳴り散らす声が聞こえてきた。
「喚く」
「喚く(わめく/おめく)」には、「大声で叫ぶ」「大声を上げて騒ぐ」という意味があります。不平不満や非難、訴えなどを繰り返し長い時間大声で叫んだり、騒いだりするさまを指しています。例えば、「子供が思い通りにならなくて泣き喚く」というシーンがイメージできます。
【例文】
- マンションの駐車場で、酔っ払いが大声で喚いてうるさいので警察に通報した。
- 小さな子供が大声で叫んだり、パニック状態で泣き喚く時は、癇癪(かんしゃく)が疑われるそうだ。
「悲鳴」
「悲鳴(ひめい)」には、以下のような意味があります。
1の意味が本来の使われ方で、「あまりの激痛に悲鳴を上げる」のように、自分の意思とは関係なく反射的に発する叫び声のことを指します。2の意味では、「忙しくて悲鳴を上げる」のように、一人で手に負えない時などに助けを求めるために使います。
また、「嬉しい悲鳴」と表現する使い方もあります。予想以上の好結果を喜びながらも、一方で忙しくなったことを嘆く声を指します。主に飲食店などにおいて、大繫盛で客足が途絶えず、休む暇もないというような時に用いられます。
「叫び」とは
「叫び」と聞くと、ノルウェーの画家エドヴァルド・ムンクが1893年に作成した油絵『叫び』を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。『叫び』は、描かれた人物が叫んでいるわけではなく、恐怖を感じて懸命に不安と戦っている様子が描かれていると言われています。
「叫び」には、苦痛や恐怖といった感情が強く関連していると言われ、「悲痛な叫び声」「助けを呼ぶ叫び声」「断末魔(だんまつま)の叫び」などネガティブなイメージで使われることが多い言葉です。
心理学的にも人が叫びたいと感じるのは、「日常生活や仕事でのイライラ・モヤモヤなどのストレスを溜め込み、自分ではどうしようもできずに限界を感じたとき」が多いという傾向があるそうです。