「様子」の類語は?意味や使い方をご紹介

「様子」の基本的な意味は「ありさま」です。その類語としては、「状態」「形勢」など多くの言葉を挙げることができます。今回はこれらの類語の解説ですが、その前提となる「様子」の詳細も含め、さまざまな角度から「様子」とその類語を紹介します。

目次

  1. 「様子」の意味
  2. 「様子」の使い方
  3. 「様子」の類語
  4. 「様子」の関連語「様子見」

「様子」の意味

「様子」とは、ごくシンプルに言えば「ありさま」のことですが、以下のとおり複数の定義・意味を持つ言葉です。

  • 物事のありさまや状況
  • 身なりや容姿
  • 事情・わけ
  • 物事の兆しや気配
  • 態度やそぶり

「様子」の使い方

【物事のありさまや状況】

  • 妹が家出をしたため、僕は急遽帰省した。まずやったのは、前日の妹の様子を両親や友人たちに聞いてまわることだった。
  • 念のため支店の様子を見てきたが、あちらは何の問題もないようだ。

【身なりや容姿】
  • ニューヨーク支店に10年務めた鈴木君は、まるでセレブのような様子で帰郷した。
  • 十数年ぶりに再会した友人の立派な様子に、つい気後れしてしまった。

【事情・わけ】
  • 深夜の新宿を歩いていて警察に声をかけられた女子高生は、様子ありげな顔つきでうつむいてしまった。
  • 何かしらの様子があるのだろうが、かといって見過ごすわけにもいかない。

【物事の兆しや気配】
  • 夕方に突然訪ねてきた旧友は、帰る様子もなく、私を内心おおいに戸惑わせた。
  • 何やら不穏な様子の男が二人、向かい合って座っている。

【態度やそぶり】
  • 登山の途中、叔父に疲れた様子が目立ってきたので、ひとまず登山道のわきで休憩をとった。
  • 男は落ち着き払った様子で足を組むと、私の目をまっすぐ見据えた。

「様子」の類語

「様子」が多義的な言葉であることを反映し、その類語は実に数が多く、意味も多様です。そのなかから、代表的なものを挙げていきます。

【状態】
人や物事の、変化しうるその時々の、ある時点での性質・ありさま・様子のこと。「態」は、対象物そのものの様子を表す字。(例:長らく入院していた祖父だが、状態が改善し、先週無事に退院した)

【状況】
人や物事の、変化しうるその時々の性質・ありさま・様子のこと。「況」は、まわりの様子を表す字。(例:上半期の株価の状況は、乱高下の連続だった)

【形勢】
なりゆき。その時々の勢力の優劣の状態や関係のこと。(例:セクハラ被害にあった女性が裁判に訴えた場合、不利な状況が長く続いてきた。しかし昨今は、女性にとって有利な形勢の判決例が増えてきた)

【身なり】
人の外見。とくに、衣服を着用した際のありさま。(例:都心の高級ホテルのレストランで食事をする際は、身なりに十分に気を付けなければマナー違反となる)

【雰囲気】
その場や、ある人に醸し出されている気分・ムード。(例:女優のA子は、美しいだけではなく、なんともいえない物憂げ、切なげな雰囲気が、その人間像に奥行をもたらしている)

【気分】
ある状況により感じる心持ち。その場の雰囲気。(例:友人たちが誕生日を祝ってくれて、幸せな気分になれた一日だった)

【佇まい】
ものの有り様。その場のものが醸し出す雰囲気。(例:すっかり観光地化されたとはいえ、京都も大原あたりまで足をのばすと、いまだ古都の佇まいを楽しむことができる)

【容態】
病気の状況。(例:入院していた叔母は、容態が安定しなかったが、先月に入って急速な回復をみせた)

【態度】
人が物事に対した時に感じるものが、そぶりや表情、言葉などに反映され現れたもの。(例:バイト先で再会したかつての友人の態度がつっけんどんで冷たく、私は戸惑うばかりだった)

【フィーリング】
なにかから受ける感じや感覚のこと。(例:なんとなくフィーリングが合うと思ったとおり、彼とは自然に交際がはじまり、結婚する運びとなった)

「様子」の関連語「様子見」

「様子見」とは、事態に動きがあるまで、あえて状況を静観することです。なにごとも、性急に行動に移さず、じっくりと様子見することは、成功の秘訣の一つかもしれません。

  • 例:株価が下落しつづけているが、こういう時こそ慌てずにじっくり様子見することが肝心だ。


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