「蹂躙」とは?意味や使い方をご紹介

「蹂躙(じゅうりん)」は、読み方が難しく、意味も分かりにくい言葉です。しかし、人権蹂躙(じんけんじゅうりん)という言葉なら見聞きしたことがある人も結構多いのではないでしょうか。この記事では、「蹂躙」の意味や使い方を類語などと一緒にご紹介します。

目次

  1. 「蹂躙」の意味とは
  2. 「蹂躙」の使い方
  3. 「蹂躙」の類語
  4. 「蹂躙」の反対の意味に近い言葉

「蹂躙」の意味とは

「蹂躙(じゅうりん)」は、「蹂躪」とも書き、踏みにじって荒らすこと、人の名誉などを傷つけること、暴力や強い権力で他人の国土や権利をおかすことです。「蹂躙」は、下記のように同じ意味を持つ漢字を組み合わせて意味を強調しています。

「蹂」は、音読み「ジュウ」、訓読み「ふむ。ふみにじ-る」と読み、意味も読み方と同じ、ふむ、ふみにじるというものです。「蹂」は、「足」と「柔」からなり、足で柔らかく稲を踏んでもみ殻を取るという意味ですが、転じて、足裏で柔らかく踏みにじるとなりました。

「躙/躪」は、音読み「リン」、訓読み「にじ-る。ふみにじ-る」と読み、意味も、「蹂」と同じ、ふむ、ふみにじるです。「躙/躪」は、「足」と「藺(イグサ)」からなり、足でイグサを踏みにじるという意味があります。

「蹂躙」の使い方

「蹂躙」が一番よく使われるのは、国家権力による人権蹂躙や強い権力に基づく権利の蹂躙、そして、軍事力による侵略や暴力などによって他人や他国の権利を侵害する行為のような場合です。

「例文」

  • 歴史を振り返ると、軍事力による侵略行為で国土や自由などを蹂躙された国や人々がたくさん存在したし、現在でもそのような状況にある国や人々が存在する。
  • いじめという名の有形無形の暴力で人の肉体や精神を蹂躙する行為はなくさなければならない。
  • 台風の猛威は、自然が人間の営みを蹂躙しようとしているように感じる。

「人権蹂躙」とは

「人権蹂躙」とは、国家権力が、憲法に保障された国民の基本的人権を侵害すること、及び人間関係の中で強い立場の者が弱い立場の者の人権を無視して不法な行為をしたり、不当に扱うことで、「人権侵害」とも言います。

日本の場合は、憲法第11条で「侵すことのできない永久の権利」として、国民の基本的人権が保障されています。しかし、国の機関として人権擁護に取り組んでいる法務省人権擁護局の資料によると平成30年には、2万件近い人権侵害事例が存在しています。

2万件のうち約4分の3が私人間の事例で、いじめ、虐待、セクシャルハラスメントやパワーハラスメントなどの労働問題、プライバシー、体罰、差別的待遇などが報告されています。近年の特徴としては、インターネット上の人権侵害が急増しています。

「蹂躙」の類語

「侵略」

国際法の上で「侵略(しんりゃく)」の定義は、まだ明確にされていませんが、一般的に「侵略」は、直接武力によって他国に侵入し、または他国を攻撃して主権や土地・財産を奪うことです。

」には、おかす、他人の領分に入り込む、「」には、おかす、奪い取るという意味があることから、「侵略」は、上記のような意味を持ちます。

【例文】

  • ナポレオンは、フランス革命の理念を拡大するという名目で周辺諸国を侵略したと言われている。
  • 一時期、宇宙人が地球を侵略する映画がたくさん作られた。

「侵害」

「侵害(しんがい)」は、他人の権利や利益などをおかして、損害を与えることです。「人権蹂躙」を「人権侵害」とも言うように、「侵害」と「蹂躙」は同義と言える言葉です。それは、踏みにじって荒らせば、損害を与えることからも明らかではないでしょうか。

【例文】

  • 上司からパワハラを受けて、人権擁護協議会に人権侵害相談をすることにした。
  • 君が、Aさんの離婚問題を周りに言いふらしているのは、明らかにプライバシーの侵害にあたるよ。

「蹂躙」の反対の意味に近い言葉

「擁護」

「擁護(ようご)」は、危害を加えたり、蹂躙しようとする者から、かばって守ることです。「擁」にも「護」にも、まもる、かばう、たすけるという意味があります。上記の人権擁護局という名前も、人権を守るという意味で名づけられています。

なお、「擁護」を「おうご」と読む場合は、仏や菩薩が衆生を守ることという仏教用語を指し、「応護」とも書きます。

【例文】

  • 彼女は、社会的弱者を擁護するNPO団体に所属している。
  • の厳しい態度に、夫が全く擁護してくれない。


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