「相談」の類語とは？意味や使い方を含めてご紹介

「相談（そうだん）」とは、「互いに意見を出して話し合うこと。また他人に意見を求めること」を意味します。主に自分1人で悩んだ挙句（あげく）、解決まで至らない場合に「人に相談する」と言います。

「相談」と一般的に使った場合には「（周囲からの）アドバイスが欲しい」というニュアンスが含まれていることが多く、意見をもらった上で今抱えている問題を解決したいという気持ちが隠されています。

また、自分の意見を相手に聞いてもらうことで間違いにも気づきやすく、物事をスムーズに進めるための方法として「相談」が使われることがあります。

「相談」は、日常生活においても多用される言葉です。「人生相談」や「相談窓口」などは聞いたことがあるでしょう。またビジネスに携（たずさ）わったことのある人なら一度は耳にする「ホウレンソウ（報・連・相）」、これは「報告・連絡・相談」のことです。

同僚や後輩に向けては「相談があるんだけど」、上司に向けては「ご相談があるのですが」といった調子で使います。「相談」は、自分の意見を相手に聞いてもらうだけでは成立せず、相手の意見を聞き取ることも大事になります。

• 友人から相談があると言われたので部屋で待っていると深刻そうな顔をしてやってきた。
• 相談があると大家に言われたので話を聞いてみると家賃の値上げを提案された。
• 色恋沙汰（いろこいざた）の話を彼女に相談したのが間違いで、何ら解決につながらなかった。

「打ち合わせ」とは、「ぴったり合わせること。前もって相談すること」「打楽器を合奏すること」などの意味があります。ビジネスにおいては「打ち合わせの時間」や「取引先との打ち合わせ」のように頻繁（ひんぱん）に使われる言葉です。

「打ち合わせ」には「様々な意見を1つに擦（す）り合わせていく」という意味合いがありますが、相談は「互いに意見を出し合う」ことなので異なる部分です。また「相談」は、当事者以外にもしますが「打ち合わせ」は当事者同士がするものです。

例えば、「旅行の相談」は、どのような場所が綺麗（きれい）かなど第三者に意見を聞いてもおかしくありませんが、「旅行の打ち合わせ」は、当事者以外の第三者としても意味がありません。このようにして「相談」と「打ち合わせ」を使い分けます。

【例文】

• 取引先であるA社との打ち合わせが今日の14時からに変更された。
• 夏に開かれる祭りの打ち合わせのために町内の大人たちが集会所に集まった。
• 有名アーティストのライブで打ち合わせとは違う演出が行われ、出演者が激怒（げきど）したらしい。

「知恵を借りる」とは、「人に相談していい考え方や方法を教えてもらうこと」です。自らの悩みや問題について助言をいただくという意味で「相談」と似た言葉です。

しかし、「相談」と違い「知恵を借りる」は、目上の方や知識を持った方の意見をいただくという意味合いが強く、自分をへりくだった立場に置いて使うことが多いです。

例えば、ビジネスシーンなどで上司や博識（はくしき）の方に知恵を借りたい場合には、「お知恵を拝借できますか」と言い換えることが通例となっています。

【例文】

• 彼女との間にいさかいが起きたが、姉から知恵を借りて何とか破局の危機を脱した。
• 頼もしい同僚から知恵を借りて何とか仕事を納品することが出来た。感謝してもしきれない程だ。
• 来週に迫ったプレゼンで使う資料に関して、部長のお知恵を拝借できませんでしょうか。

「談合（だんごう）」とは、「話し合うこと。談じ合うこと」です。「談合のすえ商品化が決定した」のように使います。「相談」のように「アドバイスをいただく」というニュアンスは含まれず、あくまで自分たちの意見を持ち合うことを意味しています。

また、「談合」というと「入札談合」「談合行為」のようなネガティブな言葉で覚えている人も多いでしょう。こちらは「公共工事などの競争入札の際に複数の参加者が前もって相談し、入札額や落札者をあらかじめ決めておくこと」を指します。

【例文】

• 昼から会社の会議室で幹部による談合が行われ、今後の経営方針を決めるそうだ。
• 放課後に教室で友達数人と談合していたら先生から帰るように言われた。
• 今日の授業は環境問題についてクラスメートと談合する内容だった。