「窘め」とは?意味や使い方をご紹介

「窘め」というこの言葉、あなたは読めますか。「穴(あなかんむり)」に「君」と書きますが、読み方も意味もちょっと想像しにくいのではないでしょうか。この記事では「窘め」について、意味や使い方とともに、類語なども一緒にご紹介します。

目次

  1. 「窘め」の意味
  2. 「窘め/窘める」の使い方
  3. 「窘め/窘める」の類語

「窘め」の意味

「窘め」は、「たしなめ」と読み、マ行下一段活用の動詞「窘める」の連用形、または連用形が名詞化した言葉です。「窘め/窘める」の意味の前に、まず、この「窘」という漢字の字義から見ていきます。

「窘」の字義

「窘」は、音読み「キン」、訓読み「せ-まる・きわ-まる・くる-しむ・たしな-める・あわただ-しい」と読みます。意味は、①せまる、ゆきづまる、きわまる、くるしむ。②たしなめる。③あわただしい、急なといったものがあります。

「窘」は、あなかんむり「穴」と「君」でできた会意形声文字です。「君(クン)」は、取り囲むという意味の「囷(キン)」と同系統の音符(音をあらわす文字)で、群衆という意味があります。

そこから、「窘」は、狭い穴の中で群衆が窮屈で身動きできない、自由がない、苦しむといった意味を持っています。

「窘め/窘める」の意味

「窘」の字義から、「窘め/窘める」には、元来、①苦しみ/苦しむ、悩み/悩ますという意味がありますが、時代の変遷に伴って、②(主に目上の人から目下の人に対して)悪いところを注意すること、いましめること、穏やかに叱ることといった意味を持つようになりました。

「窘め」られた側から見ると、目上の人から注意されたり、叱られたりすることが、窮屈に(あるいは苦しく)感じることもあることから、②のような意味が生まれたのではないでしょうか。

「窘め/窘める」の使い方

意味でみたように、「窘め/窘める」は、目上から目下に対して使うことが一般的なので、上司から部下、親から子、年上から年下の人に対して使われます。しかし、年長者が年少者に窘められることももちろんあります。

【例文】

  • 食事中にスマホを操作するのは行儀が悪いと、祖母に窘められた。
  • SNSで他人の誹謗中傷を書き込む人間に対して、窘める意見より、煽る意見のほうがずっと多いように思う。
  • 大臣の失言を誰も窘める者がいないこの国はどうなっているのだろうか。
  • 「おじいちゃん、そろそろ免許証を返還したほうがいいんじゃないの」と、孫に窘められた。

「窘め/窘める」の類語

「注意(する)」

注意(ちゅうい)」は、気をつけること、気を配ること、用心すること物事に集中することです。「注意する」は、自分に対しても他人に対しても使います。

【例文】

  • 外出するときは、戸締りと火の用心に注意している。
  • 自転車で歩道を走っていたら、車道を走りなさいと警察官に注意された

「釘を刺す/釘を打つ」

「釘(くぎ)を刺す/釘を打つ」は、後で問題が起きたり、言い訳ができなように念を押しておくことです。

日本の古代建築は木組み工法でしたが、鎌倉時代ころからは念のために釘を打つようになったことから、やがて、念を押すことを「釘を打つ。釘を刺す」と言うようになりました。

【例文】

  • お父さんには絶対内緒ってあんなに釘を刺しておいたのに、お母さんたら口が軽いんだから。
  • 元気になったからといっても安心はできないよ。しばらく安静にしていなさいと、主治医から釘を刺されてしまった。

「苦言を呈する」

苦言を呈する(くげんをていする)」は、相手のためを思って、あえて相手の気に障るような意見を言うことという慣用句です。

先の「注意」「釘を刺す」は、事前の行動ですが、「苦言を呈する」は、事後の結果に対しても使います。また、目上の人に対しても使うことができます。

【例文】

  • 「もっと穏やかな方法があっただろうに」と、先輩は彼らのやり方に苦言を呈した
  • 「そんなに保守的な考え方では会社は発展しません」と、社長に苦言を呈した上司は左遷されてしまった。

「諫める・諌言」

「苦言を呈する」と同様、目上の人に対して意見を言う言葉に「諫める(いさめる)/諌言(かんげん)」があります。「諫める」は目上の人に悪い点を指摘して改めるように言う、「諌言」は諫めること、諫めの言葉という意味です。

この「諫める」や「諌言」は、武家社会などで家臣が命を懸けて、主君の行いや政治方針に意見を言うような場面で使われるなど、「苦言を呈する」よりも強い決意や覚悟を持って使われる言葉です。

【例文】

  • 織田信長の言動を何度も諫めた二番家老・平手政秀は、最後には切腹することで諌言したというエピソードがある。
  • 部下の諌言に耳を貸すことなく、社長がワンマン経営を続けたため、ついに会社は倒産した。


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