「光」の意味
「光(ひかり)」とは、以下のような意味を表す名詞です。
- 目に明るさを感じさせるもの。
- 人の心を明るくさせるもの。
- 輝くような美しさ。
- 勢いや力があることのたとえ。
- 視力。
- 光物(ひかりもの)の略。
- 光栄。
6にある「光物」とは、サバやアジなどのような青白く光って見える鮨種(すしだね)のことです。7の意味の「光栄」とは、人から認められ高く評価されることを誇りに思うことを表します。
以下では、一般的に使われることの多い1~5の意味や使い方について、具体的にご紹介します。
「光」の使い方
1.目に明るさを感じさせるもの
「目に明るさを感じさせるもの」とは、太陽や星、電球などから出る光線(電磁波の一種)のことです。たいていは目に見える光線のことを指しますが、紫外線や赤外線などのような目には見えないものを含めて「光」とすることもあります。
また、物のなめらかな表面で光線が反射したものも「光」と言い、「光沢」や「つや」とも呼びます。
【例文】
- 久しぶりに外出したせいか、太陽の光がとてもまぶしい。
- 豆電球の光を見ると、子どもの頃を思い出す。
2.人の心を明るくさせるもの
「人の心を明るくさせるもの」とは、迷いや悲しみ、絶望などによって暗く沈んでいる心に明るい見通しを与えるもののことです。また、尊敬や憧れといった気持ちを生じさせるもののことも「光」と言います。
人の心を明るくさせる「光」は、状況によって人であったり物事であったりとさまざまです。
【例文】
- 彼女の存在は、絶望しかなかった我々の心に光を与えた。
- 予想外の状況の変化に、私は自分の将来に光を見つけた。
3.輝くような美しさ
「輝くような美しさ」とは、輝きのあまり目を向けていられないほどの美しさのことです。特に、人の顔立ちや姿かたちが美しいことに対して使われます。
また、物の色や表面にあらわれるつやが美しい様子を「光」と表現することもあります。
【例文】
- 彼女は光のように美しい。
- このガラスが放つ光は、言葉では表すことのできない美しさである。
4.勢いや力があることのたとえ
「勢いや力」とは、人をおそれさせ命令や意思に従わせるような強さや力のことです。この場合の「おそれ」には、恐怖だけでなく、偉大なものや崇高なものに対してかしこまり敬うことも含まれます。
このような勢いや力があるものの例として、神仏や国家、実力者などの他に、黄金や金銭などの物も挙げられます。
【例文】
- あの人は親の七光(ななひかり)で有名になったと言われている。
- 人がお金の持つ光に服従してしまうのは珍しいことではないだろう。
5.視力
「視力」とは、明るさを感じ、物の位置や形状などを認識する眼の能力のことです。また、目の輝きや視線のことも「光」と言います。
【例文】
- 頭に大きなケガをしたとき、私は光を失う可能性があったようだ。
- その話を聞いた瞬間、彼の目の光が鋭くなった。
「光」の類語
ここからは、1~4の意味について類語をご紹介します。
1.目に明るさを感じさせるもの
【明かり(あかり)】
「明かり」とは、周りを明るくする太陽などの自然の光や電球のような人工の光のことです。「家の明かりにほっとする」のように使います。
【輝き(かがやき)】
「輝き」には、まぶしいほどに明るい光という意味があります。「星の輝きを見つめる」のように用います。また、「人目を引くほどに立派なこと」を指して「輝き」と言うこともあります。
【照明(しょうめい)】
「照明」とは、自然の光や人工的な光で明るくすることや、その光のことです。「照明のおかげで夜道も安全だ」などの使い方をします。また、「舞台や撮影のために光を当てることやその光」という意味もあります。
2.人の心を明るくさせるもの
【光明(こうみょう)】
「光明」は、苦しい状況の中で見出す将来への明るい見通しのことです。「彼の将来に光明を見出す」のように使います。「明るく輝く光」のことも「光明」と言います。
【希望(きぼう)】
「希望」には、将来に対する明るい見通しという意味があります。「彼女には夢と希望がある」といった使い方をします。また、「こうあってほしいと願い望むこと」も意味します。
【見込み(みこみ)】
「見込み」とは、可能性や望みを表す言葉です。「彼には見込みがある」のように用います。他に「将来を考えて予想すること」という意味もあります。
3.輝くような美しさ
【きらびやか】
「きらびやか」は、輝くように美しく人目を引くさまのことです。「きらびやかな女性」のように使用します。
【目もあや(めもあや)】
「目もあや」とは、まともに目を向けることができないほど輝くように美しいさまを表す言葉です。「目もあやに着飾る」といった使い方ができます。
【絢爛(けんらん)】
「絢爛」には、きらびやかに輝いて美しいことという意味です。「絢爛たる衣装を身にまとう」のように用います。
4.勢いや力があることのたとえ
【威勢(いせい)】
「威勢」とは、人を恐れさせ服従させるような勢いや力のことです。「周りに威勢を示す」のように用います。また、「元気なこと」や「活気のある勢い」という意味もあります。
【威力(いりょく)】
「威力」は、他を圧倒して服従させるような強い力のことを表します。「風邪薬が威力を発揮したおかげで回復した」のように使います。
【威光(いこう)】
「威光」とは、人からおそれ敬われるような従わせる力という意味です。「威光のある人の力を利用して大きな態度をとること」を指して「威光を笠に着る」のように使われます。