「綺麗」とは?意味や使い方を類語も含めてご紹介

「綺麗」という言葉は、人や物などの美しさを指して、日常的にさまざまな場面で使われている言葉ですね。「綺麗」は複数の意味を持つ言葉ですから、類語にもいろいろなものがあります。今回は「綺麗」の意味や使い方を類語とともにご紹介します。

目次

  1. 「綺麗」の意味
  2. 「綺麗」の使い方
  3. 「綺麗」の類語

「綺麗」の意味

綺麗(きれい)」には以下のような意味があります。

  1. 美しくて心地よく感じられるさま。
  2. 清潔なさま。
  3. 心にけがれがなく潔いさま。
  4. 整っているさま。
  5. 余計なものがまったく残らないさま。

それでは、これらの意味と使い方を詳しく見ていきましょう。

「綺麗」の使い方

1.美しくて心地よく感じられるさま

1の意味では、輝くばかりに美しく人目を引くさまかたちなどが整っていて美しいさまに対して「綺麗」と言います。使いどころは、たとえば、美しい風景や衣服、姿や顔立ちの整った人などを目にしたときです。

また、目に見えるものだけでなく、美しい音楽や声などを聴いて心地よく感じる場合にも、「綺麗」と言い表せます。

【例文】

  • 建物の細部まで丁寧に細工がほどこしてあり、とても綺麗だ。
  • 彼女は誰が見ても「綺麗」と言うほどに、顔立ちが整っている。
  • 彼女の綺麗な歌声を聴いていると、とてもリラックスする。

2.清潔なさま

「清潔なさま」とは、汚れや濁りがなく、さわやかで気持ちの良いさまのことです。掃除後のほこりやごみが無くなった部屋や、澄み切った水などを思い浮かべてみるとわかりやすいでしょう。

また、人としての正しい道や法律などに反していないことを意味して使うこともでき、「綺麗な選挙を行う」のように用いることもあります。

【例文】

  • 森の中で綺麗な空気をたくさん吸い込む。
  • 綺麗な制度運営は、多くの人たちの信頼を得ることにつながるだろう。

3.心にけがれがなく潔いさま

「心にけがれがない」とは、悪いことをしたり恥ずかしいことをしたと感じるような気がかりが心の中にないことを指します。そして「潔い」は、物事に対するあきらめが良く、思い切りが良いことという意味です。

そのため、「綺麗な心」や「綺麗な引き際」など、後ろめたい点がないことや執着していないことを指して使われることが多いです。

また、男女間で肉体的な関係を持っていないことに対して「綺麗な関係」「綺麗な体のまま」のように使うこともあります。

【例文】

  • 突然大金持ちになった彼に対して、「綺麗なお金でないに違いない」と言う人も多い。
  • 長年、この地位を守り続けてきた彼の引き際はとても綺麗だった。

4.整っているさま

「整っているさま」とは、人や物事が乱れることなく、まとまっている状態のことです。「綺麗な部屋」と使う場合、「整っている部屋」であることを表します。

しかし、「綺麗」には複数の意味があるため、1の意味では「装飾などが美しい部屋」、2の意味では「汚れがない部屋」ととらえることもできます。ですから、4の意味で使いたいときには「綺麗に片付いている部屋」とするなど、他の言葉で意味を補うと良いでしょう。

【例文】

  • 父の書斎には無数の本があるが、いつも綺麗に本棚に並べられている。
  • 子どもたちが綺麗に列をつくって歩いている。

5.余計なものがまったく残らないさま

「余計なものがまったく残らないさま」とは、やり残したことや例外などがまったくない状態のことです。たとえば、「Aのことを綺麗に忘れた」と言ったら、Aについてまったく何も覚えていないことを表します。

なお、この意味で「綺麗」を使う際は、「綺麗」というかたちで使います。

【例文】

  • あまりの美味しさに、私たちは出された料理を綺麗に平らげてしまった。
  • 多額の借金を綺麗に返した。

「綺麗」の類語

1.美しくて心地よく感じられるさま

【端整(たんせい)】
「端整」とは、容姿が整っていて美しいことです。「端整な顔立ちの少年」のように使います。似ている言葉に「端正」がありますが、こちらは「動作や姿勢が整っていること」を指します。

【華麗(かれい)】
「華麗」は、花のように美しいことです。他の人の目を引きつけるような美しさに対して、「彼の華麗な演技に心を奪われた」のように使います。

【麗しい(うるわしい)】
「麗しい」には、顔立ちや声、動作などが華やかで美しいさまという意味があり、「麗しい歌声に感動した」のように用います。他にも「整っている美しさ」や「心が温まる美しさ」など、さまざまな美しさを表す言葉です。

2.清潔なさま

【清らか(きよらか)】
「清らか」とは、汚れや濁りなどがなく、澄んでいて美しいことです。「清らかな水が流れる」のように使います。また、「心がけがれていないこと」という意味でも使われます。

【清浄(せいじょう)】
「清浄」は、「しょうじょう」とも読み、清らかで少しも汚れがないことを意味します。「空気が清浄で気持ちがいい」のように用います。

【衛生的(えいせいてき)】
「衛生的」は清潔であるさま、特に、病気を予防して健康を維持するのに適しているさまを表す言葉です。「衛生的な環境を保つ」といった使い方をします。

3.心にけがれがなく潔いさま

【純真(じゅんしん)】
「純真」とは、正しくない考えや迷い、自分の利益だけを求めようとする気持ちがまったくないことという意味です。「少女のように純真な人」のように使います。また、下の「無垢」と合わせた「純真無垢」という慣用句もあります。

【無垢(むく)】
「無垢」とは、心身にけがれがないことを意味し、「無垢な心の持ち主」といった使い方をします。他に、「混じりけのないこと」や「表裏を同質同色の布地で仕立てた着物」を表し、仏教では「煩悩(ぼんのう)を離れ、けがれがないこと」を意味します。

【清い(きよい)】
「清い」とは、心に不純な部分がない態度がはっきりしていて思い切りが良いことです。「清い政治を目指す」「彼は清く身を引いた」のように使います。また、「汚れや濁り、けがれがないこと」という意味もあります。

4.整っているさま

【きちんと】
きちんと」とは、十分に片付いていて乱れていないさまのことです。「きちんと片付けられた部屋」のように用います。他に、「手順などが正確であるさま」という意味もあります。

【整然(せいぜん)】
「整然」は、きちんと整っているさまを表す言葉です。「整然と並ぶ」といった使い方をします。また、「物事を行う順序が正しいさま」を表す際にも「整然」と言います。

【一糸乱れず(いっしみだれず)】
「一糸乱れず」とは、まったく乱れることなく整然としているさまを意味する慣用句です。「一糸乱れず進む」のように使います。しかし、ノートのマス目のようにもともと整っているものに対しては使いません。

5.余計なものがまったく残らないさま

【すっかり】
「すっかり」は、残るところなく、すべてがある状態になってしまうさまを表します。「在庫がすっかり無くなった」「すっかり秋だ」のような使い方をします。

【余す所無く(あますところなく)】
「余す所無く」とは、残らず・すべてという意味です。「本番では実力を余す所無く発揮できた」のように用います。

【ことごとく(悉く・尽く)】
「ことごとく」には、例外なくすべてという意味があります。「提案はことごとく反対された」のように、個々の人や物事に注目しつつ全体について言うときに使います。好ましくない事柄に対して使うことが多いようです。

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