「便宜を図る」とは?意味や使い方を例文を含めてご紹介

「便宜を図る」はよくニュースやビジネスシーンで使用される言葉の1つですが、この言葉の意味をご存知でしょうか?「なんとなくこんな意味だろう」と使っている人も多いと思われます。この記事では「便宜を図る」の意味や使い方を例文を含めて解説していきます。

目次

  1. 「便宜を図る」の意味
  2. 「便宜を図る」の使い方
  3. 「便宜を図る」の類語
  4. 英語の「便宜を図る」

「便宜を図る」の意味

「便宜を図る」とは「相手の利益になるようなことをする」「特別なはからいをする」という意味の言葉です。

「便宜」自体に「都合のよいこと」という意味があり、図るは「企てる」という意味を持ちます。「相手の都合の良いようにこちらから手回しをする」ということですね。

「便宜」の「便」は「べん」や「びん」と読む漢字です。「べん」と読む場合は「都合がよい」「使い勝手がよい」といった意味になります。

「宜」は「ぎ」や「よろしく」などと読みます。「ぎ」と読む場合は「その場に当てはまって都合がよい」「ほどよい」といった意味を持つ漢字です。

「便宜を図る」の使い方

「便宜を図る」は、本来はポジティブにもネガティブにも捉えられる言葉です。「便宜を図る」と聞くと何やらきな臭い感じを受けるかもしれませんが、それはこの言葉が釈明会見や謝罪会見などで多用されるからでしょう。

そういったわけで、ネガティブな方向に捉えられるケースが多いので、使用する際には十分な注意が必要です。

例文

  1. ある生徒の保護者が教師に便宜を図り、生徒の内申点を上げていました。
  2. 彼には便宜を図ってきたつもりだが。
  3. 昨日は便宜を図っていただきありがとうございました。

例文1はネガティブな使い方です。「生徒の保護者が特別な計らいをして子供の内申点を不正に上げた」という意味になります。

例2はネガティブにもポジティブにも捉えられます。「応援する」「力を貸す」という意味で使われていればポジティブですが、「根回しする」という意味ならネガティブでしょう。

例3は感謝の気持ちを込めたポジティブな言葉です。しかしビジネスシーンなどで目上の方に使う際には注意が必要になります。相手が、「便宜を図る」という言葉にネガティブなイメージを持っていた場合、不愉快な思いをさせてしまう可能性があるからです。

「便宜を図る」の類語

口利きをする

「口利きをする」は「仲介・斡旋・紹介をする」という意味です。この言葉にも、本来はネガティブな意味があるわけではありません。状況に応じて、どちらともにも取れる言葉です。

  • 友人が口利きをしてくれたおかげで、地元の企業に就職することができた。
  • 今回の公共事業の発注に関して、県会議員が口利きをしたという疑惑がある。

贔屓(ひいき)にする

「贔屓にする」「贔屓する」とは、「気に入った人を特に引き立てること」という意味です。もともとは、今でいう「推しにする」くらいの意味の言葉なのですが、こちらもネガティブなイメージの強い言葉になっています。

  • 彼は、最近幕内に昇進した○○山という関取を贔屓にしている。
  • 新しい担任の先生は、特定の女の子を贔屓している。

英語の「便宜を図る」

英語で「便宜を図る」はfor convenienceを使うのが有名です。
先の例文を英語に訳して見ましょう。

  1. ある生徒の保護者が教師に便宜を図り、生徒の内申点を上げていました。
  2. 彼には便宜を図ってきたつもりだが。
  3. 昨日は便宜を図っていただきありがとうございました。

例1:A student's guardian raised the student's secret point for the convenience of the teacher.
例2:I think i've tried to give him a hand.
例3:Thank you for taking advantage of my convenience yesterday.


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