「概略」とは?意味や使い方を対義語を含めてご紹介

「概略」という言葉はビジネスなどで使われ、「おおまかな内容」を指します。そのため要点をついていなかったり、的を得ていないこともあります。大切な事柄に対しては概略で済ますのは好ましくないでしょう。この記事では「概略」の意味や使い方を対義語を含め紹介します。

目次

  1. 「概略」の意味
  2. 「概略」の使い方・例文
  3. 「概略」の対義語・関連語

「概略」の意味

「概略(がいりゃく)」とは、「あらまし。大要(たいよう)」を意味する言葉です。「あらまし」「大よそのところ。事の次第」「大要」「だいたいの要点」を指します。つまり、「概略」とは「おおよそ。だいたい」と言ったアバウトな表現と言えます。

ビジネスシーンにおいて企画の内容を知りたい時に「企画の概略を教えて下さい」と頼んでしまうと企画の要点を得ない大雑把な説明が返ってくる可能性があります。

特に内容に興味が無く、おおよその内容だけ知っておきたい場合には「概略」と使うのも良いかもしれません。

「概要」との違い

「概略」と混同しやすい言葉が概要(がいよう)」です。「概略」は、上記の通り「大雑把な内容」を意味し、「略」の字があるように、なるべく伝える物事を省略して時には要点をも省く可能性があります。つまり良くいえば「端的な」、悪く言うと「いい加減な」内容を指します。

一方「概要」とは「要点をかいつまんだ内容」を意味します。「概略」と同様、物事の内容を短くして相手に伝えるのですが、こちらは「要点を的確に拾い集めた」内容となっています。

ビジネスにおいて企画や会議の内容を正確に知りたい場合は「概要」を教えてもらいましょう。「概略」を教えてもらうと大事な部分が抜け落ちる可能性があります。

「概略」の使い方・例文

「概略」は、物事の全体像を省略することなので、時間の無い時には物事の「概略」を聞くことがあります。また詳細が決まっていない時点で何かを書き記す際にも「概略」が使われます。

建築現場やリフォームなどでは、詳細まで詰めていないが大方このような配置になるだろうと描いた図を「概略図」と呼びます。このように「概略」は、あとで内容を詰める際の指標として使われることもあります。

例文

  • 次の会議まで時間が無いので、作成した提案書の概略だけ教えてくれないか。
  • これから渡すパンフレットには旅行の概略が掲載されていますので目を通しておいて下さい。
  • 今度の日曜日に友達が遊びに来ると言うので、駅から家までの道筋を概略で伝えた。

「概略」の対義語・関連語

辞書に明確な対義語が記されているわけではありませんが、漢字検定においては、「概略」の対義語は「詳細」とれています。また「概略」と反対の意味を持つ言葉として「一から十まで」などが挙げられます。

そのためここでは「詳細」を対義語「一から十まで」を関連語として紹介します。

「詳細」

「詳細(しょうさい)」とは「詳しく細かいこと」です。ビジネスシーンにおいては「ディテール」と英語にして使われることが多くなりましたが、「概略」の対義語になります。

「概略」が「大雑把な・アバウト」という意味に対して、「詳細」は「細かく・細部までしっかりと」となります。そのため「詳細」を記す場合には要点や結果のみでなく、「なぜその結論に達したか」「どのような意見が他にあったか」など内容を詰める必要があります。

【例文】

  • 3年前に起きた事件について詳細を知るために当時の新聞記事を読み漁った(あさった)。
  • 風邪で授業を受けられなかった私のために彼女は詳細をメモしたノートを貸してくれた。
  • 新しく空気清浄機を購入したのだが、説明書に使い方の詳細が書かれておらず苦労した。

「一から十まで」

「一から十まで」とは、慣用句で「何から何まで全て」という意味です。「概略」が「部分部分を省略して短くする」のに対し、「一から十まで」は「全て漏らすことなく」という反対の意味になります。

この慣用句は一を始点、十を終点としています。なぜ「十まで」なのかは示されていませんが「一から百まで」のように言うことはありません。

【例文】

  • 夏休みの宿題を効率よく終わらせようと計画していたが、結果として一から十まで友達任せになってしまった。
  • 今回の授業で習ったことは一から十まで説明できるようになるまで勉強しておくように。
  • 一から十まで理解するのは難しいだろうが、せめて半分位は理解して欲しいものだ。

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