「奮闘」の意味とは?
「奮闘」(ふんとう)の意味は以下の通りです。
- 力の及ぶ限り闘うこと
- 精一杯努力すること
「奮闘」の使い方と例文
1.力の限り闘う
「奮闘」は、その人の持てる力を振り絞って闘っている様子を表します。たとえば、戦闘の場などで必死に闘うさま、スポーツなどの競技で極限までの力を振り絞り相手に勝とうとする様子などに対して使います。
【例文】
- しっかりと作戦を立てなければ、いくら強い武将が戦(いくさ)で奮闘しても勝つのは難しい。
- 我がチームは奮闘のかいなく惜敗を喫した。選手はよく頑張ったと思う。
2.精一杯努力する
「奮闘」は目の前のことに打ち込んで懸命に努力を重ねていることを表すこともあります。たとえば、「奮闘記」は、ある物事に日常生活の中で必死に取り組んでいる様子の記録をいいます。「奮闘中」は、あることに現在努力している最中であるということです。
【例文】
- 大学に入った妹は、学校の勉強にアルバイトにと日々奮闘している。
- Bさんのブログのタイトルは『パソコン初心者奮闘記』で、周囲の人が更新を楽しみにしている。
- 若社長は社員が満足できるようにと、職場の改善に奮闘中である。
「孤軍奮闘」とは
「奮闘」が使われた四字熟語に「孤軍奮闘」(こぐんふんとう)があります。この語の意味は、誰も応援してくれる人がなく一人で闘うこと、もしくは、どのような援助も受けずに一人で努力をしていることです。
「孤軍」は援軍が期待できない状況で孤立して少ない人数の軍勢でいること、「奮闘」は1と2の両方の意味で使われています。
【例文】
- 殿(しんがり)を務めた武将は覚悟を決めて、大勢の敵の中で孤軍奮闘したということだ。
- 旦那も実家も当てにならないので、家事に育児に孤軍奮闘するしかなかった。
「奮闘」の類語:1・2両方の意味を持つ語
奮戦
「奮戦」(ふんせん)の意味は以下の通りです。「奮闘」の持つ両方の意味と似ています。
- (戦場や競技などで)気持ちを奮い立たせて力の限り戦うこと
- (物事に対して)一生懸命に力を奮って頑張ること
【例文】
- 野球のオールスター戦では、セパ両チームの奮戦が期待される。
- 難しい交渉事で時間はかかったが、彼はよく奮戦してくれたと思う。
「奮闘」の類語:1の意味
力闘
「力闘」(りきとう)とは、争い事や勝負に関することなどの際に全力で闘いぬくことです。
【例文】
- 東西の両横綱の力闘ぶりは、世間の耳目を集めた。
- 先制攻撃をしかけるなど、序盤からAチームが力闘している。
熱戦
「熱戦」(ねっせん)は、見る人を興奮させるような力のこもった熱い戦い、激しい試合や勝負事を指す言葉です。「熱戦」を使った慣用句に、熱い戦いを展開するという意味のある「熱戦を繰り広げる」があります。
【例文】
- オリンピックでの両者の戦いは大熱戦だった。
- わたしの母校は決勝戦で熱戦を繰り広げた。
「奮闘」の類語:2の意味
奔走
「奔走」(ほんそう)とは、もともとの意味は忙しく走り回ることです。そこから、物事が順調にいくように(あらゆる所を駆け回って)努力することという意味で使われるようになりました。
「奔走」には他の意味もありますが、現代日本語ではあまり用いる機会がありません。
【例文】
- 新規に事業を立ち上げようとした彼の奔走は実らなかった。
- 友人の力になれればと考え、署名集めに奔走した。
尽力
「尽力」(じんりょく)は、ある目的のために努力をしつくすことです。ビジネスの現場でもよく用いられる「ご尽力くださりありがとうございます」など言い回しにおいては、他人のためにわざわざ労力を割く、骨折りをすることを意味します。
【例文】
- Aさんは地域の発展に尽力した地元の名士だ。
- 先日は私共のためにご尽力いただき、誠に感謝しております。