「目を奪われる」とは?意味や使い方を例文も含めてご紹介

「目を奪われる」とは、どのような意味で使われるでしょうか。視線や目の動きを何かが妨げてしまうことのように感じられますか。少し分かりにくい表現ですが、こちらでは「目を奪われる」の意味や使い方について、場面別に例文を交えながら説明しています。

目次

  1. 「目を奪われる」の意味とは?
  2. 「目を奪われる」の使い方と例文
  3. 「目を奪われる」の類語

「目を奪われる」の意味とは?

目を奪われる」(めをうばわれる)とは、目の前の物事や人物を目の当たりにして、すっかり夢中になって見入ってしまうことです。

このような言い回しは比喩的な表現です。あるものが視界に入ると心が惹かれ、目が取り上げられたように周りのことが見えなくなる経験はないでしょうか。「目を奪われる」という表現で、そのことばかりが気になってしまうさまを表しています。

「目を奪われる」の使い方と例文

「目を奪われる」を使う例を、「人に使う」「物や動物に使う」「風景や映像に使う」に分けて説明します。

「目を奪われる」:人に使う

「目を奪われる」を人に使う例は、その人の容貌やスタイルなどの外見が美しく優れていて、魅力的に感じて吸い付けられるように見てしまう状態、振る舞いなどの所作や競技や演奏などの技術が素晴らしく注目するような時などが挙げられます。

【例文】

  • 古都の寺で、銘仙を粋に着こなした女性に目を奪われた。
  • 多くの見物人が、ロケに来ていた女優の美しさと俳優の美男振りに目を奪われていた。
  • A選手の素晴らしい演技に目を奪われる。
  • 踊りの師匠の動きや所作の美しさに目を奪われた。

「目を奪われる」:物や動物に使う

「目を奪われる」を物や動物に使う場合、次のような例があります。洒落たデザインの物や斬新な機能の商品などが印象に残って目につく様子、ペットや動物の仕草や表情が可愛らしくついずっと見ていたくなる時などが挙げられます。

【例文】

  • 展示会に来た人達はみな、格好良いデザインの車に目を奪われていた。
  • 公園で茶トラの子猫の人懐っこい様子に目を奪われる。
  • 美術館で、ひまわりの絵に目を奪われている人が多く、そこだけ混み合っていた。

「目を奪われる」:風景や映像に使う

「目を奪われる」は、風景や映像にも使えます。テレビやインターネットなどで見た映像などの素晴らしさに心が強く惹かれるさま、目の前に広がる美しい風景に感動してじっと見入ってしまう様子なども表現できますね。

【例文】

  • 旅館の窓から見る美しい銀世界に目を奪われた。
  • 遠く離れた銀河の画像に目を奪われ、宇宙に思いを馳せた
  • 海底噴火が起き、島ができて徐々に大きくなっていく様子に目を奪われた。

「目を奪われる」の類語

釘付けになる

釘付けになる」(くぎづけになる)とは、釘を打って動かないように固定することから、何らかのことが原因で不自由な状態になって動くことができない状態であることを表すようになりました。

「目を奪われる」と似たような意味で使うなら、「目が釘付けになる」「視線が釘付けになる」というように表し、自分が見た物事が原因となって深く心を惹かれて目が離せなくなることを表せます。

【例文】

  • 彼女に目が釘付けになり、その場にいなくなった後でも、その姿が脳裏から離れなかった。
  • 山小屋から見た草原の風景は素晴らしく、目が釘付けになった。
  • 人気者のBくんが姿を見せると、学校の女子の視線が釘付けになる。

うっとりする

うっとりする」とは、美しい物や人などに心が惹かれて、我を忘れて夢を見るようなぼうっとした心地になることです。「目を奪われる」と異なる点は、実際の光景を見た時以外にも使える点です。例えば、音楽を聞いて心を奪われた場合などにも使えます。

【例文】

  • 観客は自分を登場人物に見立てているのか、映画を見てうっとりしている人が多かった。
  • 評価の高いピアノ曲の演奏を、ラジオで聞いてうっとりしていた。
  • 長編小説を読み終わり、うっとりして余韻に浸った。

魅了する

魅了する」(みりょう-する)は、容姿、顔かたちが美しい人、素晴らしい物事などが、人の心をとらえてすっかり夢中にさせてしまうことです。

【例文】

  • デビューしたばかりのイケメン揃いのアイドルグループは、多くの女性を魅了して爆発的な人気が出ている。
  • プリマドンナの演技は観客を魅了して、拍手が鳴り止まなかった。
  • 彼女は情熱的な演技で見た人を魅了し、大賞にノミネートされた。

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