「仕草(しぐさ)」とは?
「仕草」は、人とコミュニケーションをするうえで、言葉と同様に切っても切れない縁があるといえます。なぜなら、誰もが無意識のうちに、自分の感情を「仕草」によって表現してしまっているからです。
その感情により、時と場合いよっては、言葉とは反対の意味を表す「仕草」をしていることもあります。いうなれば、言葉よりもその人の本心がわかりやすく出てしまっているのが「仕草」ともいえるでしょう。
また、異性や意中の相手を振り向かせるため、あえて「モテ仕草」をすることもあります。さらに心理術に詳しい人は、その「仕草」にひそむ印象を利用して、心理的な駆け引きをすることもあります。「仕草」をよく使うも悪く使うも、その人次第だといえます。
「仕草」から読み解く心理
「仕草」の種類
一口に「仕草」といっても、多種多様なものがあります。また、時代などの社会変化や認識の違い、その人の癖などが関係してくるので、一概にいうことはできないことも、頭の片隅に入れておいてくださいね。
では、「仕草」とは具体的にどのようなものがあるのでしょうか。
- 上体を動かす
- 髪の毛を触る
- 顔を触る
- 目線や瞳
- 口まわり
- 表情
- 手足の動き
- 座り方
- ものを持ったり使ったりするときの動作
- ため息などの言葉以外の口から発するもの
- 歩行スピード
- 話すスピード
細かく「仕草」を理解しようと思えば、いくらでも事例が出てきます。いちいち気にしていたら、気が滅入ってしまう人もいるでしょう。しかしそのくらい人の心理は、言葉以外からも、内から外へ表現されているということがいえます。
「仕草」からわかる本音
先述の通り、「仕草」は多種多様です。全てをご紹介はできませんが、一部抜粋してご紹介します。
- 上体が前のめりになる 興味や好意があるときに、より相手の話をしっかり聞きたいという心情からきています。
- 上体を反らす・引く 侮蔑、軽蔑、嫌悪など相手に心理的・物理的にこれ以上近づかないで欲しいという意思があるときに多いです。
- 目の瞳孔が開く 相手をしっかり認識したいときにしっかりと目で確認し、話をよく聞きたいという思いから、自分が興味を持っているときほど瞳孔が大きくなります。また、アイコンタクトが長いほど相手に興味を持っている証拠でもあります。
- 手を隠す・鼻や口周りを触る頻度が増える・姿勢を何度も変える・目だけが笑っている・視線を逸らす 嘘をついている人がよくしてしまいがちな動きです。
上記の例からわかることは、相手への興味関心が大きいとき、人は相手に近づいたりもっと情報を仕入れようとした動きをする傾向にあることが分かります。
反対に、相手に興味がなく(嫌悪感さえもあるとき)、人はなるべく相手に近づかないように、物理的な距離をとる行動を無意識のうちにしてしまうことが共通の「仕草」の動きだといえるのではないでしょうか。
「仕草」は国や文化によって違う
先ほども少し書きましたが、日本社会の時代変化とともに変わっていく「仕草」もあれば、お国柄として出る、文化的な「仕草」の違いもあります。
ハリウッド映画など外国の映画を鑑賞した際、日本人にはあまり見られない感情表現を見たことはありませんか?
- ピストルの形を手でつくり、自分の頭に打つポーズ
- ウインク
軽いあいさつ
- 両腕をひじから上にあげ、ピースを上下同時に動かす
見慣れてしまうと外国映画は「そいうもの」として気にならなくなると思いますが、初めて外国映画を見たときは、表現方法に違和感を覚えた人も多いのではないでしょうか。
また、その「仕草」から何を意味しているのかわからないということもあるでしょう。
「仕草」まとめ
「仕草」には私たちが無意識にしてしまう本音の表現が動きとなっていることがわかりましたね。また、文化や社会的背景が「仕草」を理解するうえでのポイントになることも理解できたのではないでしょうか。上手く「仕草」を活用して、よりよい人間関係が築けるようになりたいですね。