「復讐」とは?意味や使い方をご紹介

シェイクスピアの『ハムレット』やデュマの『モンテ・クリスト伯』に代表されるように、復讐を題材とした作品はたくさんありますね。それだけ「復讐」という行為は人間から切り離せないものなのでしょう。今回は「復讐」の意味や使い方について解説します。

目次

  1. 「復讐」とは
  2. 「復讐」の使い方
  3. 「復讐」の類語
  4. 「復讐」に関することわざ
  5. 「復讐」に関する有名なフレーズ

「復讐」とは

「復讐(ふくしゅう)」とは、自分や自分の親しい人が害を被ったときに、その原因となった人に対して害を与え返すこと。つまり、「仕返し」「報復」という意味です。

「復讐」の使い方

「復讐」は名詞として使われるほか、「復讐する」というかたちで用いられます。また、「復讐○○」のような複合語としても使われる言葉です。

「復讐」・「復讐する」の使用例

  • 復讐したいという気持ちはわかるが、復讐から得られるものは何もない。
  • 無残に家族を殺された彼は、心に固く復讐を誓った
  • 彼女は復讐に燃えている
  • 今のうちに復讐の芽を摘んでおかなくては。
  • いつか必ず復讐するからな!

「復讐」の複合語

<復讐劇>
「復讐をテーマとした悲劇」のこと。復讐をテーマとした作品を指す場合と、復讐が原因となった事件を文語的に表現する場合とがあります。「復讐悲劇」とも呼ばれます。

<復讐鬼>
「復讐に燃えるあまり、鬼のように恐ろしくなってしまった人」を喩えた言葉です。「復讐の鬼」「復讐の鬼と化す」とも言われます。

<復讐心>
「あだを返そうとする気持ち」のこと。「復讐心が芽生える」「復讐心を燃やす」のように用いられます。

<復讐代行>
「依頼を受けて、依頼者の代わりに特定の第三者に対するいやがらせや暴行などを行う仕事。あるいは、この業務を行う人や団体」のことです。

<復讐ポルノ>
別名「リベンジポルノ」。「元交際相手・元配偶者に対する復讐として、相手の性的な写真や動画をネット上で公開すること。あるいは、その画像など」を指します。

「復讐」の類語

  • 仇討ち(あだうち):主君・肉親・友人などを殺した相手を討って恨みを晴らすこと。仕返しすること。
  • 敵討ち(かたきうち):「仇討ち」と同義。
  • 意趣返し(いしゅがえし):恨みを返すこと。仕返し。
  • お礼参り:願いが叶った時に願掛けした神社仏閣に礼拝・布施を行うこと。転じて、告発者・密告者・自分に不利な証言者・気に入らない教師や生徒に対する報復行為を指すこともある。
  • リベンジ(英語:revenge):復讐すること。借りを返すこと。

「復讐」に関することわざ

「江戸の敵を長崎で討つ」

「江戸の敵(かたき)を長崎で討つ(うつ)」は、江戸で受けた恨みを遠く離れた長崎で晴らすという意味です。

意外な場所で、または筋違いな事で、昔の恨みの仕返しをすることの喩えとして用いられます。

「臥薪嘗胆」

臥薪嘗胆(がしんしょうたん)」とは、復讐のため、あるいは目的を達成するために、長い間、じっと苦労に耐えることの喩えとして用いられる言葉です。「臥薪」は堅くて痛い薪の上に寝ること、「嘗胆」は苦い肝を舐めることです。

"Revenge is a dish best served cold"

"Revenge is a dish best served cold."を直訳すると、復讐は冷まして出すのが最高の料理となります。

仇はすぐ討つよりも、時間が経ってからの方が痛快で恨みが晴れることの喩えとして用いられます。

"Revenge is sweet"

"Revenge is sweet."は、復讐は甘美であることを指します。なお、"sweet revenge"は、胸をすくような復讐劇・痛快な復讐という意味です。

「復讐」に関する有名なフレーズ

「復讐するは我にあり」

愛する者よ、自ら復讐せず、神の怒りに任せよ。『主は告げた、復讐するは我にあり、我これに報いん』と記されている
ー『新約聖書』「ローマ人への手紙」第12章19節ー

「復讐するは我にあり」というフレーズは新約聖書の一節です。キリスト教では、復讐は神が行うものなので、人間が行ってはならないと説いています。

このフレーズは、佐木隆三による小説『復讐するは我にあり』のタイトルにも用いられました。実際の連続殺人事件をモデルにした作品で、1979年には監督・今村昌平、主演・緒形拳で映画化されました。

「目には目を 歯に歯を」

目には目を 歯に歯を」は、古代メソポタミアの『ハンムラビ法典』の中の一節ですが、ほかの経典などにも登場する言葉です。復讐を推奨しているように受け取られがちですが、実は違います。

被害を受けた場合に無制限に報復することが一般的だった原始社会において、過剰な報復を禁じ、報復合戦の拡大を制限する目的で「やり返すのはやられた分だけにしなさい」と法で定めたのです。

"to be or not to be"

"to be or not to be"は、シェイクスピアによる『ハムレット』のハムレットのセリフの一節。多く、「生きるべきか、死ぬべきか」と解釈されますが、「復讐を遂げるべきか、やめるべきか」という解釈も存在します。


人気の記事

人気のあるまとめランキング

新着一覧

最近公開されたまとめ