「鼓舞」とは?意味や使い方をご紹介

「鼓舞」という言葉をご存知でしょうか。日常生活の中で使うことは少なめかと思いますが、新聞やニュースなどでは「鼓舞する」のような形で、たまに使われています。ここではそんな「鼓舞」の意味や使い方などを、関連する言葉も含めて、順々に紹介していきます。

目次

  1. 「鼓舞」の読み方
  2. 「鼓舞」の意味
  3. 「鼓舞」の使い方
  4. 「鼓舞」を表す英語
  5. 「鼓吹」とは?
  6. 「鼓舞」に関連する言葉

「鼓舞」の読み方

まず「鼓舞」は「こぶ」と読みます。訓読みで「鼓」は「つづみ」、「舞」は「まい」や「ま(う)」と読む字です。漢字検定では、どちらも四級あたりで出てきます。

「鼓舞」の意味

「鼓舞」とは、大いに励まして気持ちを奮い立たせることや、勢いづけることを表します。この言葉には鼓を打ち、舞をまうという意味が込められています。

ちなみに鼓とは楽器の一種で、小さい太鼓のようなモノです。つまり楽器を奏でたり舞うことで奮い立たせる、引いては応援のようなニュアンスが含まれています。

それぞれの字について、「鼓」には奮い立たせるや励ますなどの意味があります。一方の「舞」は、踊ることや思うままに動かすなどの意味を持っています。

「鼓舞」の使い方

「鼓舞」は名詞として「鼓舞によって~」や「鼓舞を」のように使われる一方で、動詞として「鼓舞する」や「鼓舞して」などのように使われます。

例文①

【例:サッカーの試合中、メンバーを鼓舞する】

これは動詞として使っていて、「(言葉や行動などで)メンバーの気持ちを奮い立たせる」や「メンバーを応援する」と言い換えられます。もっと具体的には、「頑張ろうぜ!」や「頑張ってー!」と声を掛けるような感じです。

例文②

【例:リーダーの鼓舞によって、全体の士気が上がる】

こちらは名詞として使っていて、「リーダーの励ましによって」や、「リーダーの言葉や行動によって」と言い換えられます。全体が「やるぞー!」と勢いづく感じです。

「鼓舞」を表す英語

「鼓舞」を表す英語には、「inspire」や「encourage」などがあります。「inspire」は「鼓舞」の他にも、起こさせるやその気にさせるなどの意味を持っています。

一方で「encourage」には、励ますや元気づける、何かを促進するなどの意味があります。それぞれ少し、ニュアンスが違っていますね。

「鼓吹」とは?

「鼓吹」という、「鼓舞」とよく似ている言葉があります。「鼓吹」は「くすい」、もしくは「こすい」と読み、どう読むかによって、意味が違ってきます。

「鼓吹(くすい)」

「鼓吹」を「くすい」と読む場合、細かく分けて、以下の二つの意味を示します。

  1. 笛などを主楽器とする、大昔の音楽のこと。またはその楽器
  2. 鼓を打ったり、笛を奏でたりすること

中でも2は、「鼓舞」に含まれている意味(鼓を打ったり舞をまう)に通じるところがあります。「鼓舞」の舞うことに対して、「鼓吹」は笛を吹くことを表しているわけです。

「鼓吹(こすい)」

「鼓吹」を「こすい」と読む場合は、以下の二つの意味を持ちます。

  1. 元気づけて励ますこと、鼓舞のこと
  2. 意見を盛んに主張して、広く賛成を得ようとすること

中でも1には「鼓舞」が含まれているので、「鼓舞」の言い換えとしても使いやすいかと思います。たとえば「士気を鼓舞する」は、「士気を鼓吹する」とほぼ同じ意味です。

「鼓舞」に関連する言葉

「鼓舞」に関連する言葉には、「激励」、「扇動」、「えいえいおう」などがあります。

「激励」について

激励(げきれい)」とは、励まして奮い立たせることを表します。字面は違いますが、「鼓舞」や上述の「鼓吹」と似ています。この言葉は「友人を激励する」や「激励を飛ばす」のように使われます。

また「叱咤激励(しったげきれい)」という言葉があり、これは大声を上げて励ましたり叱ったりして、相手を奮い立たせることを表します。「激励」を強調している一方、意味に叱ることが加わると、少しニュアンスが違ってきますね。

「扇動」について

「扇動(せんどう)」とは、気持ちを煽って、何かの行動を起こすように仕向けることを表します。煽るだと励ますとは割とニュアンスが違いますが、行動を起こさせるという点は、「鼓舞」に通じるところがあります。

「えいえいおう」について

「えいえいおう」とは、士気を鼓舞したり、戦いの始まりを告げたりするときに発する、掛け声のことです。たとえばスポーツの試合が始まるとき、「やってやるぜ」や「いくぞ」のようなニュアンスで、「えいえいおう」が使われます。


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