激励の意味
激励は大いに励まし、そして相手の気を奮い立たせる行動を意味します。相手を元気にしてあげることが目的ですね。激励というと大層な印象を受けますが、皆さんも日常生活の中において、自然と激励の交流を行なっているのではないでしょうか。
激励の使い方
「激励」は名詞ですが、サ行変格活用(~する等)で動詞としても使用できます。例えば「上司の激励に心打たれる」とすれば名詞ですし、「激励されてやる気を取り戻した」とすれば動詞ですね。
激励の類語
- 扇動:人の気持ちを引き立て、ある行動を勧めたり、そそのかすこと。激励同様、人の行動を後押しする意味だが、ネガティブな印象が強い。
- 鼓舞:人を奮起させること。励ますこと。
- 策励:むちうち励ますこと。
- 勧説:説き、勧めること。
- 精励:努め、励むこと。
激励の英語表現
激励を意味する英単語としてはencourage(励ます)やstimulate(元気づける)が挙げられます。さらにcheer(励まし)という単語もあります。チアガールはまさに励まし奮起させる少女隊なのです。
- He encouraged me to try again.(彼はもう一度やってみるように私を激励した。)
- We are stimulated to greater efforts.(私たちは激励されてより努力をした。)
「頑張れ」以外の激励表現
(例①)
きみならできるよ。
相手を肯定することはとても大切な姿勢です。大きな試練を前に、相手の努力や能力を肯定し、後押ししてあげる声かけが大切です。
(例②)
これまで努力してきたじゃないか。
人は往々にして不安やプレッシャーの中にいます。自分のやってきた過程に自信をなくすことも当然あるでしょう。そのようなときに、第三者の目線から当人の取り組みを承認してあげることで、少なからず安心させてあげられるのではないでしょうか。
(例③)
ベストを尽くそう。
やることはすべてやってきた。その前提のもと、最善の力が発揮できるように背中を押してあげる、短くもインパクトのある言葉です。
(例④)
今が踏ん張り時だよ。
長期にわたるプロジェクトにおいて、モチベーションを保つことは非常に困難です。心が折れそうになったり、つい自分に甘くなってしまうものです。そうした姿が見受けられたときは、共感することが大切です。相手の気持ちや心理状態に寄り添って、さらにモチベーションをあげる声かけに最適なフレーズです。
(例⑤)
無理はしないで、じっくりやろう。
相手に共感する、ということが哀れみのようになってしまっては、逆に相手に嫌な思いをさせることもあるでしょう。あくまで、相手を心配している姿勢を謙虚に示すことで、周囲の人間から応援されているという気持ちになります。
激励にまつわる諸会
激励会
激励会は別れに向けた激励に限らず、これからともに頑張っていこうと志気を高めたり、例えば大会前や大事なプロジェクトに向けて代表者などを激励することを目的とした催しです。また、何かに失敗した際などに相手を元気づけるために行われることもあります。
壮行会
壮行会は激励会同様に、大会前や大きなチャレンジに向けて、成功を願って送り出すための会です。
送別会
送別会は別れに際して行われる会です。これまでの感謝と新天地での活躍を願い、激励することを目的とします。
激励のための言葉:叱咤激励
相手を思うが故に、注意をしたり、叱責することがありますよね。叱咤激励は相手を叱責することで奮起させ、励ますことです。しかしながら、相手を叱りつつ奮起させるというのは、実際のところ難しいですよね。そのプロセスにおいて意識すべきポイントを押さえておきましょう。
- 受容…相手の思いや意見、状況を把握する。(例:まだ、書類が提出されていないようだが、何かあったのですか。)
- 承認…相手の姿勢を肯定的にとらえ、良さや努力している場面をしっかり認める。(例:確かにたくさんの案件を抱えていて、夜遅くまで一生懸命に仕事をしていますね。)
- 行動…さらにより良く成長できる提案をする。(例:優先順位を考えて、短期的な作業目標を立てれば、よりスムーズに仕事がこなせるでしょう。)
- 激励…モチベーションを高め、成功するイメージを持たせる。(例:あなたは大事な戦力なのだから、頑張ってやっていけば、部署でもトップになれるはずです。)
まとめ
誰かに励まされたから頑張れたこと、誰かからの一言で一歩踏み出せたこと、誰しもが一度は持つ経験ではないでしょうか。逆に自分が誰かを支えていることもあります。そして、がんばっている姿を見て、結局自分もまた励まされている。激励は私たちの日常の中にいつも介在している、とてもあたたかいコミュニケーションですね。