配慮の意味
「配慮」には以下のような意味があります。
- 心を配ること
- 心遣い
- 他人や他のことに気を遣うこと
心遣いや気遣いと比べると、「配慮」はやや堅い印象のある表現です。そのため、ビジネスシーンでもよく使われます。
配慮の使い方
- 旅行は高齢の母に配慮してバリアフリーのホテルを選んでいる。
- 電車の中なので周囲の人に配慮して声をひそめた。
- いつも特段のご配慮を頂きありがとうございます。(手紙などの挨拶文として使われることが多い)
- この政治家の発言はいつも配慮に欠ける。
配慮は、「ご配慮」と敬語として使うことが出来ます。自分よりも目上の人から受けた配慮を表すときは、「ご配慮」になります。「配慮する」という動詞を敬語化する際は、「ご配慮」に続いて「頂く」や「下さる」などを付けて使います。
配慮の類語
気遣いとは
- 気をつかうこと
- 心づかい
- 気がかり、心配
【例文】
- 彼の気遣いのおかげで今回のプレゼンは大成功だった。
- 子供の頃は母が気遣ってくれたので、風邪をひくことは少なかったと思う。
- 子どもの受験に色々気遣いをしたが、合格の結果を聞いて安心した。
成功へ導くように、あるいは失敗する懸念を少し含んだ使い方をしますね。ここが、配慮との違いです。
気配りとは
「気配り」とは、手落ちや失敗の無いように気を付けることです。「気遣い」が現在近くにいる相手に使うことに対して、「気配り」は多数の人や、物事全部に対して使います。
また、「配慮」や「気遣い」が、現在の相手に対する心配りであるのに対して、「気配り」は、これから起こることが成功するように細かくチェックして、全体を大きく見るニュアンスです。ここが、「配慮」との違いです。
ちなみに、「お心配り」と表現することはありますが、気配りに「お」「ご」を付ける敬語はありませんので注意して下さい。
【例文】
- イベント会場のスタッフとして設営に細かい気配りをする。
- 気配りが行き届いた小さな旅館で心が癒された。
その他の類語
上記以外にも、配慮の類語はいくつかあります。
- 心配り
- 心遣い
- 思いやり
慮の意味とは
慮「りょ・おもんぱか(ル)」の意味は以下の通りです。
- おもんぱかる
- あれこれと思いをめぐらす
- 思い、考え
おもんぱかるとは、周囲の状況をよく考えることの意味です。日常会話で「おもんぱかる」と使うことは少ないですが、ニュースなどで耳にすることはあります。
「事態をおもんぱかり、このような決断に至りました」といった言い回しで聞くことが多いですね。おもいはかるが変化した言葉です。
慮が付く言葉
「遠慮」「苦慮」「考慮」「慮外」など慮が付く熟語は数多くあります。思い考えることは何事においても必要なことなので、表す言葉も豊富なのですね。
- 遠慮会釈:他人のことを考えて控えめに行動すること
- 思慮分別:注意深く考えて、物事を判断すること
慮が付く四字熟語もたくさんあります。「慮」は、書き方は難しいですが、見かける頻度の高い漢字なので覚えておくといいですね。
配慮の英語
配慮を英語で表現する場合、良い意味での「consideration」が一番近い表現です。相手や周囲をよく考えている感じが表現できます。