「お気遣いありがとうございます」の意味
「お気遣い」とは心遣い・配慮・懸念を意味する「気遣い」に尊敬を表す接頭語である「お」をつけたものです。周囲の人や物事に細かく気を使うという意味で、相手の人に対して「あれこれと気を使ってもらって、ありがとうございます。」と感謝を伝えるときに使います。
また「お気遣い」は「遣い」の字を用い、「気をつかう」のつかうは「使う」を用います。使い分けのポイントは名詞形か動詞形かということです。
「お気遣いありがとうございます」の例文と使い方
- この度は、商品の納品日につきまして、お気遣いいただきありがとうございます。
- 体調不良の際には、お気遣いいただきありがとうございました。
- 今回のお仕事でも様々なアドバイスやフォローをしてくださり、お気遣いありがとうございます。
「を」や「いただき」をつけてよりきちんとした表現をするかは、相手と自分の距離感で判断します。「を」や「いただき」をつけると少し堅苦しくなりますが、丁寧さが増しますし、つけないと身近で和らかい印象になります。
また、冒頭で「気遣い」には懸念の意味もあると述べましたが、「お気遣いありがとうございます」には相手の懸念を払拭するニュアンスもあります。たとえば「昨日風邪で休んでたみたいだけど大丈夫?」「お気遣いありがとうございます。ずいぶんよくなりました」などとする場合ですね。
「お気遣いなく」の表現
相手の方に「自分に気を遣わなくていいですよ。」という思いを伝えたいときに「お気遣いはなさらないでください。」というように使ったりします。
「お気遣いなく」は「お構いなく」「ご心配なく」「お気になさらず」という様に言い換えもできます。目上の方には文頭に「どうぞ」「どうか」と加えると、より相手への敬意を表すことができます。
「お気遣いありがとうございます」の類語
「お気遣い」の類語は様々ありますので、例を挙げてそれぞれの使い方を紹介します。
「お心遣い」
「お気遣い」とほぼ同じような意味で使われます。こちらを思いやってくれた、気にかけてくれた時、というのは同じですが、その気持ちから行動を起こしてくれたことに感謝を述べる意味があります。
普通の御礼だけでなく、金品をもらった際やご祝儀をもらった際にもよく使われます。「お心遣い」を使うことで、「こころ」という優しい言葉が入るのでとても柔らかい印象になります。
- お忙しい中にご出席いただいたうえに、お花まで頂きお心遣いに感謝いたします。
「ご配慮」
「ご配慮」は「お気遣い」から、さらに心を掛けてもらうときなどに使います。具体的な取り計らいや調整をしてもらったり、準備してもらったりしたときに言います。
- 寛大なご配慮に感謝いたします。
「お取り計らい」
「取り計らい」は物事がうまくいくように取り扱うことです。尊敬の接頭語をつけ「お取り計らい」といいます。物事をうまく進めるために、そのための労力をこれから相手に掛けたり、既に掛けてしまった場合に使う、少々堅い表現です。
- お取計らいのほどよろしく御願いいたします。
「お心づくし」
「お心づくし」は「心」と「尽くす」を合わせて名詞化した言葉です。「尽くす」という言葉には、できることを惜しまず相手を喜ばせたいという気持ちが込められていて、その心を込めた言動や贈り物などを「お心づくし」と表現します。
- お心づくしの品をありがとうございます。
「お気遣いありがとうございます」の英語表現
- consideration(考慮、気遣い、配慮)
- concern(心配、懸念)
- kindness(親切、思いやりがあること)
- care(注意する、心配する)
- thoughtfulness(思慮深さ、心遣い)
- attentive(思いやるのある、心のこもった)
- 例1)Thank you for your concern.(お気遣いありがとうございます。)
- 例2)I really appreciate your cinsideration.(お心遣い感謝いたします。)