「血の気が多い」とは?意味や使い方をご紹介

よく、けんかっ早い人や怒りやすい人のことを「血の気が多い」と言いませんか。そんな人は、きっと、あなたの周囲にも少なからずおられるのではないでしょうか。今回は、「血の気」を解説しながら、「血の気が多い」の意味や使い方を類語も含めてご紹介します。

目次

  1. 「血の気が多い」とは
  2. 「血の気が多い」の使い方
  3. 「血の気が多い」類語
  4. 「血の気が多い」の英語表現

「血の気が多い」とは

「血の気が多い」とは、「とても興奮しやすく、すぐに激高する」という意味です。つまり、「物事を冷静になって判断することができず、すぐにかっとなりやすいこと」を表す慣用句です。

「血の気が多い」の中の「血の気」は、この慣用句における意味の根幹をなしています。「血の気」の意味を見ていきましょう。

「血の気」の意味

「血の気」は、二つの意味を持っています。一つ目は、「皮膚の表面に出ている血の通った赤い色つや。血色」、二つ目は、「物事に強い怒り気持ちを持つことや興奮して荒々しくなる」ことです。「血色」から転じて、「怒りや興奮のさま」を表現する言葉となったのでしょうか。

「血の気が多い」の「血の気」は、この二つ目の意味のことです。つまり、「怒りや興奮の因子」が多く集まることによって激高する行動に移ることを表しています。

また、この他にも「血の気」を使った言葉としては「血の気が引く」があります。この言葉は「恐怖などのために青ざめてしまう」ということす。このように「血の気」に続く語によってその意味も大きく変わってきます。

「血の気が多い」の使い方

  • この界隈には血の気が多い人がたくさんいるので気をつけてください。
  • 血の気の多い若者たちは、喧嘩を始めやがて暴動へと発展していきました。
  • 彼は年配者であるのに、いつまでも血の気が多い性格は直りませんでした。
  • 抗議デモは、血の気が多い群衆の扇動により暴徒化し、機動隊が出動しました。

「血の気が多い」類語

「気性が激しい」

「気性が激しい」とは、「生まれつき持っている性格で感情の起伏が激しい」という意味です。つまり、「すぐに感情をあらわにして荒れる」ことです。

この言葉は、「血の気が多い」に見られる婉曲的な言い回しとは異なり、人の性質を直接的に表現しています。興奮しやすく、かっとなるところは、「血の気が多い」と類似しており、類語と言えます。

[例文]

  • あの人は、気性が激しいからお付き合いも大変です。
  • この土地の人は、気性が激しい人が多いです。

「血気盛ん」

血気盛ん」とは、「活力に満ちあふれていること」または、「何事にも恐れずに立ち向かおうとする強い気性」ということです。元気を醸し出す点は「血の気が多い」と似ているところがあります。

しかし、この言葉の方が「活力や元気」という点からして、ポジティブな要素が多く、「血の気が多い」と比較すると若干ニュアンスが違っています。

[例文]

  • このイベントには血気盛んな若者たちが大勢参加しています。
  • 彼はいくつになっても血気盛んで生き生きとしています。

「癇が強い」

「癇(かん)が強い」とは、「神経が過敏で、ささいなことにもいら立ったり怒ったりすることが多い」という意味です。

「癇」は、「ひきつけや失神を伴う病気」という意味も持っていますが、ここでは性質や気持ちのことを表しています。「血の気が多い」と共通しているところはどちらも興奮しやすいところです。

[例文]

  • 彼は以前から癇が強い性格であって、お付き合いには苦労しました。
  • 彼女の癇が強いところは、だれもがうんざりしています。

「激情」

「激情」とは「激しく高ぶってくる感情」という意味です。心の動きや気持ちが激しく揺れる状態であって、その様子は「血の気が多い」と通じるものがあります。

[例文]

  • 彼は激情型の性格で、すべてに熱い男です。
  • 私は周囲のことも気にせずに激情に駆られてしまった。

「血の気が多い」の英語表現

英語表現では、「血の気が多い」を「hot blooded(熱血な、熱烈な)」などの言葉で表現します。

[例文]

  • I met a hot blooded teacher.(私は熱血な先生に出会いました)
  • He is a hot blooded young man.(彼は熱烈な若者です)

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