「血気盛ん」とは?意味や使い方をご紹介

「血気盛ん」という言葉は、並ぶ字を見るだけでもその意味が伝わってくるようです。エネルギッシュなイメージがあふれていますが、「血の気が多い」とは似ているようで微妙に異なります。今回は、「血気盛ん」の意味と使い方を類語も含めてご紹介します。

目次

  1. 「血気盛ん」とは?
  2. 「血気盛ん」の使い方
  3. 「血気盛ん」の類語
  4. 「血気盛ん」と「血の気が多い」の違い

「血気盛ん」とは?

「血気盛ん」は、(けっきさかん)と読みます。文字を眺めただけでも、沸々(ふつふつ)としたエネルギッシュなイメージが湧いてきますね。

「血気盛ん」とは、活力がみなぎるさま、気力ややる気にみちて、元気旺盛なさまを意味する言葉です。つまりは、元気はつらつとしたアクティブな人の状態や様子を表現しています。

「血気」と「盛ん」の意味

「血気」は、大きく分けて次の2つの意味を持ちます。①血液と気息(呼吸)。また、生命を維持する力。②気力、活力、活発な行動力や、恐れることなく立ち向かっていく気概(気性)。

意味①は、身体や生命エネルギーを維持する血と気のことで、意味②は精神的な働きという意味における力のことです。「血気盛ん」における「血気」は②の意味が該当します。

「盛ん」は、多義的な言葉で、次の4つの意味を持ちますが、どれも勢いがあり活発であることが共通しています。「血気盛ん」の「盛ん」は、人が最も元気である時期のこと、気力や活力が充実しているさまを表す2番目の意味です。

  1. 勢いがいい様子
  2. 気力などが充実している様子
  3. 繁盛している様子
  4. 熱心な様子

「血気盛ん」の使い方

「血」という漢字は、血液とは別に、人の精神状態を表すさまざまなかたちで用いられます。頭に血が上る、血の気が失せる、血沸き肉躍る、など枚挙にいとまがありませんが、同じ「血」を用いてもその意味は同一ではありません。

「血気盛ん」は、上述したように、活力や元気あふれるさまであり、否定的なニュアンスはほとんどありません。積極的に行動する情熱家というポジティブなイメージで用いられます。

しかし、言葉少なく不言実行、黙々と仕事や義務をこなす人を「血気盛ん」と言えるでしょうか。世界的なトップアスリートでも、寡黙で静かな人格であれば「血気盛ん」とは言い難いですね。「気合だ!」的な熱い言動が伴ってこそ、まさに「血気盛ん」な人間像が浮かびます。

「血気盛ん」の文例

(野球部監督A男)

当校の野球部員は全員血気盛んで、早朝から大声をあげ、自主練習を嬉々としてやっているんだ。

(B子)

父はもう70才なのに血気盛んで、ゴルフにカラオケ三昧、おまけに地声は大きくて、きっと100才まで生きるわ。

(C男)

社長をはじめ、血気盛んな役員たちが海外販路を開拓し、我が社はめざましい発展を遂げることができたんです。

「血気盛ん」の類語

「意気盛ん」の意味と使い方

意気盛ん」は、(いきさかん)と読み、物事をなしとげようという積極的な気持ち、意気込み、元気、気概などが大いに充実しているさまを表し、「血気盛ん」とほぼ同じ意味の言葉です。

【文例】
私の故郷は、一時ひどく人口も減ってさびれてしまったが、意気盛んな若者たちが集って町おこしを成功させ、いまでは活気があふれている。

「意気軒昂」の意味と使い方

意気軒昂は、(いきけんこう)と読みます。「意気軒高」と書く場合もあります。意気込みが盛んで、やる気も元気もあふれているさまを表す言葉です。

【文例】
入社式で、新入社員代表の意気軒昂としたスピーチを聞きながら、社長は満足げにうなずいた。

「血気盛ん」と「血の気が多い」の違い

「血の気が多い」とは、どのような意味でしょうか。「血気盛ん」と比べると、「血」と「気」は同じ字、「盛ん」と「多い」もよく似た意味合いの言葉ですが、「血気盛ん」は、ポジティブな意味で、「血の気が多い」はネガティブな意味でよく使われます。

「血の気が多い」は、(ちのけがおおい)と読みます。「血気」(けっき)の「気」は気息でしたが、「血の気」の「気」は血色(けっしょく)を指しています。怒りで顔が赤らむときの血色のことです。

「血の気が多い」とは、行動的で元気いっぱいの様子に加えて、昂奮しやすく、怒りやすい荒々しいさまというニュアンスを多分に含みます。誉めるつもりで「血の気が多い」とはあまり使われることがないようです。

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