「パフォーマンス」とは?
「パフォーマンス」は、用いられる分野によって意味合いが異なりますが、能力や性能に関係するものがほとんどです。
「パフォーマンス」の使い方
1.演技・芸・上演
一般的に見聞きする機会が多い「パフォーマンス」は、演劇・音楽・サーカス・舞踏などの芸や、それらの上演といった芸能活動に関して使うものでしょう。
【例文】
- 昨日観たミュージカルでは、どの演者も渾身のパフォーマンスを見せてくれた。
- 先日のイベントでは、ピエロによるパフォーマンスが観客を大いに沸かせた。
2.制作プロセス
絵画や書道などの作品自体を「パフォーマンス」と呼ぶことはありません。しかし、作品を制作するプロセスを見せる類いの芸術を「パフォーマンス」と言うことはあります。1と似ていますが、こちらは制作過程における即興性や偶然性を重視するものに対して使います。
たとえば、巨大な筆をバケツに入れた墨汁につけて字を書く、巨大なキャンパスに複数の画家が絵を描くといった観客やカメラの前で行うような前衛芸術です。
【例文】
- 舞台上の一本の木の幹を三人の彫刻家が囲み、あっという間に仏像を彫り上げるパフォーマンスは見事だった。
- 先日観た華道のパフォーマンスは、客席の子供達から手渡された花をその場で活けるという趣向だった。
3.人目を引くための行動
たとえば、商品の宣伝目的で、街頭に設置された舞台でタレントがCMソングを歌う、などの派手に人目を引く行動や演出を「パフォーマンス」と言います。
また、なにかのための見せかけという思惑が見て取れる行動に対して「パフォーマンス」と評することもあります。この場合、多くはネガティブな意味です。
【例文】
- 町おこしのために、地元出身のアイドルを道の駅に招いて名産品を味わってもらうパフォーマンスを実施し、大好評を博した。
- あいつはいつも仕事をさぼっているのに、上司の前では「熱心にやっています」というパフォーマンスばかりするのが目に余る。
4.成績・成果
スポーツにおいてはその都度のプレー、試合やシーズンなどのある程度の期間中の成績などを「パフォーマンス」と言うことがあります。
仕事や事業、資産運用などビジネスにおける成果に対して使うこともありますが、スポーツの場合ほど使用頻度は高くないようです。
【例文】
- フェンスぎりぎりで打球をジャンピングキャッチするパフォーマンスに、ファンは歓喜した。
- 中途採用した彼女はまだ環境に慣れないのか、期待したほどのパフォーマンスを発揮していない。
5.性能・能力・効率
性能や効率を表す「パフォーマンス」は、商品の評価などで目にする機会も多いでしょう。とくに、自動車やパソコンなど機能性が重視されるものに対して使います。
また、価格と質の関係を「コスパが良い/悪い」と言うことがあります。この「コスパ」とはコスト・パフォーマンスの略語です。コスパが良いとは、コスト面で効率が良い、値段の割りに性能が良いことを表します。
【例文】
- A社の車の最新モデルは、街乗りのパフォーマンスの評価が高い。
- パソコンは熱がこもるとパフォーマンスが低下するので、排熱対策は重要だ。
- 駅前のイタリアンレストランはコスト・パフォーマンスが最高で、いつも客足が絶えない。
「パフォーマンス」の語源
「パフォーマンス」の由来となったのは英語の名詞、performanceです。performanceは実行や遂行、あるいは、公演、見世物、成績や性能などと訳されます。