「バイアス」とは?意味や使い方を種類を含めてご紹介

「バイアス」という言葉の意味をご存知でしょうか?ニュース番組などで専門家などがたまに使うことがある学術的な言葉です。さまざまな分野で用いられており、中には日常生活に関する使い方もあります。本記事では「バイアス」の意味や使い方とその種類について解説していきます。

目次

  1. 「バイアス」の意味
  2. 「バイアス」の使い方
  3. バイアスの種類①:心理学
  4. バイアスの種類②:統計学
  5. バイアスと似た意味を持つ言葉

「バイアス」の意味

「バイアス」は、「偏り」「斜め」「偏見」「偏向」といった意味の言葉です。英語の「bias」をそのまま日本語として使用しており、英語でも意味はほぼ同じです。

「バイアス」の使い方

「バイアス」は、日本語では「バイアスがかかる」「バイアスをかける」という使い方をすることが多いです。

場面としては学術的な議論や論文などでの使用が多いのですが、テレビに出演した専門家などのコメントなどで聞く機会もあるかもしれません。

【使い方の例】

  • 日本では「仕事を辞める=逃げる・投げ出す」というイメージを持たれがちだが、そこには日本人に根付いた集団主義的なバイアスがかかっていると考えられる。
  • 統計データは信憑性が高いと思われがちだけど、調査対象の選択や計算方法によってバイアスをかけることもできるから、鵜呑みにするのは危険だよ。

バイアスの種類①:心理学

心理学において、「バイアス」という言葉はしばしば用いられます。とくに、思考に偏りが生じることによって常識的・客観的な判断ができなくなる「認知バイアス」にはさまざまな種類があり、科学的に分類されています。

ここでは、認知バイアスの代表例として「内集団バイアス」「正常性バイアス」について説明していきます。

内集団バイアス

内集団バイアスとは、身近な言い方に換えると「身内びいき」のことです。自分と同じ集団に属していることを理由に、無意識に優遇したり応援したりする傾向のことをいいます。

たとえば、オリンピックなどの国際大会で日本人が日本人選手や日本代表チームを応援するというのは、典型的な内集団バイアスです。

また、自分の知り合いを他人に紹介するときに「こいつはいいヤツだから、よろしくね」と言ってしまうのも内集団バイアスに該当します。

正常性バイアス

正常性バイアスとは、予期せぬ事態に直面したときに正常な状態(日常)を判断基準としたり、「自分は大丈夫だ」と思い込んでしまう現象です。そのように思い込むことで、精神的な疲れやストレスを回避しようとする防御作用として働くと考えられています。

たとえば、台風や豪雨などの災害が発生したときに正常性バイアスがかかると、避難勧告が発令されているにもかかわらず自宅でやり過ごそうとしてしまい、結果として逃げ遅れて犠牲になってしまう危険性が高まります。

正常性バイアスがかからないようにするためには、災害を「予期せぬ事態」ではなく「いつ起こってもおかしくない事態」という意識を持つことが大切です。その一環として、避難訓練を定期的に行うこと、防災グッズを準備しておくことなどが推奨されています。

バイアスの種類②:統計学

統計学においても、その調査結果に「バイアス」がかかっていることが少なくありません。ここでは、「選択バイアス」と「情報バイアス」について説明していきます。

選択バイアス

選択バイアスとは、調査対象の選択の仕方に偏りが生じていることです。たとえば、アニメに対する関心度を調査するときに、調査対象を全年齢層にするのか若年層に限定するのかによって、調査結果は大きく変わってきます。

また、調査する側が対象者を限定していなくても、調査の参加者が偏るケースもあります。

たとえば、アニメ雑誌のアンケートでアニメの視聴頻度に関する質問をしたとします。そもそもアニメ雑誌を購入する人はアニメの視聴頻度が高い場合が多いので、出力される数値は高くなりやすく、客観的とは言い難い結果が得られてしまうリスクがあります。

情報バイアス

情報バイアスとは、測定や計算によって統計データにバイアスがかかることです。たとえば、平均年収を調査する場合に、アンケートの質問に対し、実際よりも多い金額を回答する人間が多いと、実際よりも高い数値が出てしまいます。

また、対象者の中に極端に高い数値や低い数値(=異常値)の人がいた場合、平均値をそのまま算出してしまうとその異常値の影響を受けてしまう可能性があります。

たとえば、10人に年収に関するアンケートをとって、年収が200万円から500万円といった回答が多い中で1人だけ2000万円と答えた人がいた場合、平均値が大きく引き上げられてしまいます。それを防ぐためには、異常値をカットして平均値を算出すること(=トリム平均)が必要になります。

バイアスと似た意味を持つ言葉

バイアスと同じような意味を持つ言葉はたくさんあります。例として、「先入観」「色眼鏡」について説明していきます。

先入観

先入観(せんにゅうかん)とは、最初に入れた知識や経験に基づいて作られた考えや価値観のことです。「先入主(せんにゅうしゅ)」という言い方もあります。誤って「先入感」と書いてしまわないようにしましょう。

自身の知識や経験で作り上げた価値観は、一般的あるいは標準的なものからずれていることが多くあります。そして、ものごとを自分のものさしだけで考えてしまうことは偏見につながります。そうならないように、世間一般の価値観と照らし合わせることが大切です。

固定観念

固定観念(こていかんねん)とは、強く思い込まれることによって簡単には変えられなくなったイメージや考えのことです。この場合の「観念」はあきらめることではなく、物事に対するイメージや考えのことを意味します。

たとえば、「男性は外へ出て働き、女性は家で家事や子育てをするのが当然だ」という考え方は、女性の社会進出や価値観の多様化が進みつつある現代においても根強く残っています。

こうした固定観念も偏見に結びつくことが多く、男女に関する固定観念によって、実際に「ジェンダーバイアス」という言葉も生まれています。


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