「ディテール」の意味
日本語としての「ディテール」という言葉は、英語の「detail」に由来し、以下のような意味で用いられています。
- 細部
- 細目
- 詳細
- 詳しい情報
- 些細なこと
ただし、業界やシーンによってどの意味が使われているかは異なります。そこで、次の見出しからはいくつかの業界を挙げて、「ディテール」の具体的な意味・使い方を解説します。
アパレル業界での「ディテール」の意味・使い方
アパレル業界で使われる「ディテール」は、「細部」の意味が適切でしょう。ファッションの流行は毎年あるいは毎シーズン変化します。そのため、業界関係者は製品の細部にこだわります。
例えば、襟やポケットの有無や形・丈の長さ・色の濃淡など、時代の最先端をとらえるため、徹底的に「ディテール」にこだわりながら商品化していきます。
例文
- 来夏はアースカラーが主流になるため、ワンピースの注目すべきディテールは色になるだろう
- メンズのトップスでこだわるべきディテールは、襟の形と着丈だ
- ディテールにまで留意しなければ、売れるスカートは作れない
建設業界での「ディテール」の意味・使い方
建設業界での「ディテール」は、「詳細」の意味で使われるケースが多いでしょう。例えば、建築図面を見ながら「ディテール」という言葉が出た場合、建築箇所の詳細や物件に設置される物の詳細を指しています。
例文
- トイレの扉のディテールを家主と話し合ってから施工に移る
- ディテールを確実に伝えるには、図面を引き直す必要があるだろう
- 建築図面がなければ、リビングルームに取り付けるカーテンレールのディテールが分からない
その他のビジネスシーンでの「ディテール」の意味・使い方
ビジネスシーンでは「ディテール」を、「詳しい情報」あるいは「些細なこと」という意味で使うケースも多々あります。例えば、決算資料や有価証券報告書から汲み取ることができるのは「詳しい情報」です。
一方で、新規ビジネスの大枠を決める際に、その段階で細かな情報がいらなければ「ディテール(些細なこと)は必要がない」などという意見が出るでしょう。
例文
- 顧客に配布する資料には、商品のディテールを載せたほうがよいだろう
- ディテールが掲載されていないパンフレットは使い物にならない
- このプロジェクトはまだ決裁が下りていないので、ディテールにとらわれる必要はない
- ディテールにこだわり過ぎたため、重要課題を見逃してしまった
「ディテール」の英語表現
英語の「detail」も、日本語と同様に「細部」「詳細」「詳しい情報」「些細なこと」などの意味を表すと考えて問題ありません。
ただし、英語の「detail」の場合には、他動詞の「(人に)~を詳しく述べる」「~を列挙する」といった意味もあるため、文脈から名詞なのか動詞なのかを判断する必要があります。
例文(名詞)
- I describe the exact detail of my house.(私は自分の家の詳細を正確に描写します)
- He required a lot of attention to detail.(彼は細部まで多大な注意を要求された)
- That is a minor detail.(それは些細なことである)
例文(動詞)
- I detail a story to you.(詳しく話します)
- She must detail the names of all the American states.(彼女はアメリカ全州の名前を列挙しなければならなかった)