「便利」とは?意味や使い方を類語も含めてご紹介

「便利」は私たちにとってとても身近な言葉です。科学技術や社会システムの革新においても、「便利」さの追求は目標の一つといえましょう。また、「便利」は身近な言葉だけに類語も豊富です。今回は、「便利」の意味や使い方を類語を含めてご紹介します。

目次

  1. 「便利」とは?
  2. 「便利」の使い方
  3. 「便利」の類語

「便利」とは?

「便利」(べんり)には次のような意味があります。意味3は昔の用法ですので、現代の日本語で使われているのは意味1、2の「便利」です。

  1. 都合のよいことうまく役に立つこと、重宝なこと、または、そのさま
  2. 物事を為すにときの都合や具合
  3. 大小便の排出、通じ。

「便利」の使い方

「便利」の意味1:都合の良いこと

意味1の場合の「便利」は、この一語のなかに「都合がよい、役に立つ」という状態を表す意味までが含まれています。したがって、「便利な道具」「スライサーは便利だ」などのように、「便利」単体で意味は完結します。

【例文】

  • インターネットの進化で、情報のやり取りはますます便利に早くなっている。
  • 便利そうな工具キットを見つけ、思わず買ってしまった。
  • 我が家の前に新しくバス停ができたので、とても便利だ。

「便利」の意味2:都合や具合

意味2の場合の「便利」は「都合・具合」を指しますから、文章・会話を完結させるためには都合や具合がどうなのかを併せて示さなければなりません

たとえば、「交通の便利」は誤りであり、「交通の便利が良い」あるいは「交通の便利が悪い」などと言うことではじめて完結します。なお、この場合、「交通の便が良い」のような表現の方が一般的でしょう。

【例文】

  • 家から最寄りの駅まで徒歩20分というのは、通勤・通学の便利が悪すぎる。
  • 私の街には大手スーパーが三社もあるので、買い物の便利は抜群に良い。

「便利」の類語

「利便」の意味と使い方

「利便」(りべん)とは、都合のよいことやその様子、便利、便宜、という意味です。意味はほとんど「便利」と同じですね。ただ、「便利」の漢字を入れ替えた言葉だからといって、使い方が全く同じというわけではありません。

上で説明したとおり、「便利」は「便利な道具」のように用いることが出来ますが、「利便な道具」は不自然です。「利便が良い」「利便が悪い」や「利便を図る」のように補うことで文章が完結します

また、「利便性」(便利である性質、役に立ち好都合であること)という言葉はあっても、「便利性」という言葉はないという点においても、「便利」と「利便」では異なります。

【例文】

  • 野球部OBたちが情報を集め、後輩たちが強いチームと練習試合できるような利便を図った。
  • 街にとって利便性の高いコミュニティセンターを作ることが急務だ。
  • 交通アクセスの利便性が悪いので、集客率を高めづらい。

「重宝」の意味と使い方

「重宝」(ちょうほう)は多義的な言葉です。「便利」の類語としては、便利でなにかと役立つこと、都合がよいこと、便利なものとしてよく使うこと、という意味が該当します。

なにかをプレゼントされたときのお礼をのべるときなど、「便利に使わせて頂いています」ということもできますが、「重宝しております」という言い回しのほうが、丁寧でこなれた謝辞といえましょう。

【文例】

  • 先日はたいへん重宝なスープ皿を頂戴し、誠にありがとうございました。
  • 彼女は知識が豊富で仕事が早いので、あちこちの部署で重宝されている。

「有用」の意味と使い方

「有用」(ゆうよう)とは、役立つこと、使い道があるさま、という意味です。「便利」の意味1に共通するところがありますね。

ただし、「有用性」という言葉はありますが「便利性」という言葉はないという、使い方の点では異なります。

【例文】

  • 集められた菌のサンプルをすべて検査したが、その中に有用な菌はなかった。
  • 目立たないが、彼の事務処理能力は当社のような大きく複雑な組織でも有用だ。


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