「反映」とは?意味や使い方をご紹介

「反映」は、3つの意味をもちますが、どれもが「反射」「映す」という概念を共有しています。写真などでは美しい「反映」を楽しむこともあるでしょうし、ビジネスの場では「影響」という意味で頻繁に登場する言葉です。今回は「反映」の意味と使い方を類語を含めて紹介します。

目次

  1. 「反映」とは?
  2. 「反映」の使い方
  3. 「反映」の類語

「反映」とは?

「反映」は、(はんえい)と読み、意味は下記の3つです。

  1. 光や色がなにかに反射して映ること。ときに、その反射が光って見えること
  2. 色や光が対照的にうつりあって美しさを増したり、映えたりすること。
  3. (転じて)ある事物の性質が、他のものに影響すること、またその状況を現すこと。

「反映」は、どの意味においても必ず2つ以上の要素が存在し、相互に、あるいは一方が他方からの影響を受けた結果を示しています。1と2の意味は視覚的に感じることのできる「反射」ですが、3は「世相」や「ニーズ」など、抽象的なものについても述べることができます。

「反」は多義的な漢字ですが、「反映」においては「かえす、はねかえす」という意味で用いられています。「映」は、「映える、照り輝く」という意味をもちます。このことから、1の意味は単なる反射だけでなく、光って見える場合も含まれます。

「反映」の使い方

「反映」の意味は3つに大別されましたが、ここでは別の視点から「使い方」をとらえてみましょう。「反映」は、「A:あるものが他のものへ影響を及ぼす」というものと、「B:互いに影響を与え合う」という2つのパターンに分けられそうです。

Aの場合は、「○○が△△に反映する」もしくは「××を反映する●●」という表現が適切でしょう。意味1や意味3の「反映」がこれに当てはまります。

Bの「互いに影響を与え合う」という使い方の場合は、「▲▲と□□が反映して」、あるいは「▲▲と□□が反映しあって」といった言い回しが適しています。後者のほうが「互いに」という意味がよりはっきりと伝わってきますね。

「反映」の文例

  • 朝陽を山肌に反映して赤く染まる富士山のことを、赤富士と称します。
  • 月光を反映する湖面の眺めは、実に神秘的で美しい。
  • 背景の白と樹木の緑が反映し、香り立つような美しさを増している。
  • レインボー水晶とは、水晶の断面と光が反映し合って生まれる虹色を宿す水晶のことだ。
  • 当社は、顧客のニーズを反映した商品の開発を続け、消費者の支持を集めてきた。
  • ツイッターのトレンド上位の言葉に、世相が反映されていると言っても過言ではないだろう。

「反映」の類語

「投影」

「投影(とうえい)の意味は大きく分けて以下の3つ(数学専門用語は除く)です。

  1. 事物の影をある物の上に映すこと、または、映った影のこと
  2. ある事象を他に反映させて現すこと
  3. ある状況への解釈や表現に、心理状態や性格が反映されること

ここで留意すべきは、「反映」が色、光を映す意味であるのに対し、「投影」は「影」を映すということです。とはいえ、「反映」も「投影」も、ともに比喩的に用いることがありますから、その場合は類語たりえます。

【文例(意味の番号に対応)】
  1. 木漏れ日は、光が事物を投影して生み出すものの中で、最も美しい眺めの一つではないだろうか。
  2. 花の売れ行きの良さは、癒やしを求める人々の行動を投影しているのかもしれない。
  3. この小説の主人公には、作者の性格が投影されているようだ。

「影響」

「影響(えいきょう)」は多義的な言葉ですが、物事の力や作用が他に及ぶこと、またその状況」という部分が「反映」の類語たりえます。会話でも文章でも、日常見聞きする頻度が高い言葉です。

「影響」するものとされるものの関係が密接である、あるいは、力が大きいことによって他に変化をもたらすようなイメージです。

【文例】子どもにかける言葉や接する態度は、子どもの生育や将来に多大な影響を及ぼす。


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