「回し者」とは?意味や使い方をご紹介

「回し者」というと、スパイ映画や時代劇の忍者を連想する方もいるかもしれません。現代では、もともとの意味から派生して人を欺いて振る舞う人のことを指す場合もあります。「回し者」の本来の意味や使い方、派生した意味での使い方を含めて類語とともに紹介します。

目次

  1. 「回し者」の意味
  2. 「回し者」の使い方
  3. 「回し者」の類語

「回し者」の意味

「回し者」(まわしもの)とは、敵対する人や組織の内情を探らせるために、相手に敵と悟らせないように忍び込ませた人物のことです。

「回し者」の使い方

本来の意味での使い方

「回し者」本来の意味は、密かに内情を探らせる者を指す時に使います。人を欺いているようなイメージがあり、良い意味で使われることはないでしょう。人に直接言うと失礼に当たりますから、表立っては使わない方がいいでしょう。

【例文】

  • Aさんはライバル企業の回し者という噂があるよ。
  • Bさんの嗅ぎ回るような胡散臭い振る舞いは、まるでライバル校の回し者のように感じられる。

関係ないふりをして欺く人

俗用ではありますが、関係ないふりをして欺く人、頼まれて有利に働くように仕向ける人の意味合いでも使われます。例えば、「〇〇の回し者」(〇〇にはメーカーなど企業名、ブランド名、店名などが入る)という表現です。

ステルスマーケティング(ステマ)、提灯記事(提灯持ち)のように、本当は企業などから頼まれているのに関係ないふりをして、特定の商品や人物を持ち上げて宣伝し、売上に貢献しているのではと疑われる時に使われます。

冗談めかして自虐的に「〇〇の回し者ではないけれど」と否定しながら、個人的に気に入った商品を友人や知人に勧める人もいます。本当に使って良かった物を広めたい気持ちが表れていますね。

【例文】

  • ブログでC社の商品しか紹介しないのは、あの人がC社の回し者だからじゃないかな?
  • Dの回し者ではないけれど、あの店の「練乳いちごジャムコッペパン」は本当においしいよ!

「回し者」の類語

スパイ

スパイ(英語:spy)とは、敵側組織の情報を探り出すこと、またはそのようなことをする人のことを言います。日本語で密偵(みってい)、間者(かんじゃ)のことです。回し者とおなじような意味合いで使えます。

【例文】
いつの間にか産業スパイに潜り込まれていたらしく、当社の機密情報がライバル社に筒抜けだった。

間諜

「間諜」(かんちょう)は、内密に敵方の様子を探って味方の側に報告をする者のことです。「間」には物と物のあいだ、隙間を表す言葉ですが、派生してすきを狙う、様子をうかがうといった意味合いで用い、「諜」ははかりごと、計略のことを表します。

「間諜」を「うかみ」(他に「斥候・窺見・候」と書くことも)と読む場合、ある土地や相手方の情勢を得るために見張りをするという意味もあります。

【例文】
凄腕の間諜は普段は地味な人を装って、目立たないようにしているらしい。


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