「デフレーション」の意味とは?経済関連の解説を含めてご紹介

「デフレーション」は中学校で習う経済用語です。大人ならもちろん知っているはずですよね。ところが、具体的な定義はなかなか難しいものです。今回は「デフレーション」の意味や定義、使い方、さらにはメリットやデメリットなどをご紹介します。

目次

  1. 「デフレーション」の意味
  2. 「デフレーション」の使い方
  3. 「デフレーション」のメリット
  4. 「デフレーション」のデメリット
  5. 「デフレーション」と「不況」
  6. 「デフレーション」の関連語

「デフレーション」の意味

「デフレーション」とは、物価に対して貨幣の価値が低下する現象のことです。略して「デフレ」とも呼ばれます。

「デフレーション」には様々な定義がありますが、一般には消物価が下がり続ける現象とされています。

ここでいう物価とは個々の商品の価格ではなく、いろいろな商品の値段の平均である消費者物価のことです。一部の商品だけでなく、全体的に価格が下がり続けることが「デフレーション」です。

「デフレーション」の使い方

  • 日本は長い間デフレーションから脱却できずにいた。
  • デフレよりはインフレの方がまだましだ。
  • インフレ進行を食い止めるための政策が仇となり、今度はデフレに陥った。

「デフレーション」のメリット

「デフレーション」が発生すると物価が下がり続けます。すると当然、物を安く買うことができます。

このように、何かと目の敵にされる「デフレーション」にもメリットがあります。代表的なのは次のようなものです。

  • 物を安く買ったり、サービスを安く受けられる。
  • お金の価値が上がるので、投資のパフォーマンスが良い。
  • ハイパーインフレが起こりにくい。

ここからわかるように、貯金や年金で生活している人にとっては大きなメリットがあります。今までよりも少ない消費で済むからです。

また、ハイパーインフレとはお金の価値がなくなる現象ですが、それが起きにくいので将来的な心配が小さくなります。

「デフレーション」のデメリット

「デフレーション」はもちろんメリットばかりではありません。例えば次のようなデメリットがあります。

  • 給料が下がる。
  • 失業の可能性が高くなる。
  • 格差が広がる。

「デフレーション」では物が売れません。売上が減るので、企業が使えるお金も減ります。そうなると今までよりも使うお金を減らす必要が出てきます。

結果、給料が下がったり失業したりすることになります。お金がないのはどこの企業も同じですから、就職も難しいでしょう。

これらのデメリットは働いている人に大きく影響します。働く必要のない富裕層や年金生活者はこういったデメリットをあまり受けません。そのため、格差がより広がっていくことになります。

「デフレーション」と「不況」

「デフレーション」と間違えやすい言葉に「不況」や「恐慌」があります。「デフレーション」は物価が下がり続けることでした。

それに対して、「不況」や「不景気」は、物が売れなかったり収入が下がったりすることで生活が苦しくなることです。

これらは経済活動の停滞具合生活の苦しさの程度で評価します。平均賃金が下がったり倒産が増えたりしている時がまさに「不況」です。

「恐慌」は「不況」の程度がはなはだしいもののことです。軒並み会社が倒産したり、街が失業者であふれたり、札束を抱えて買い物に行くような状況であれば「不況」より「恐慌」の方が適切です。

「デフレーション」の関連語

デフレスパイラル

「デフレスパイラル」とは、物価の低下と経済活動の低迷が繰り返される現象です。「デフレーション」から抜け出せないまま、悪循環し続けている状態とも言えます。

「デフレーション」では物が売れないので物価が下がります。そして企業が潤わないので賃金も下がります。すると、お金がないので物を買わなくなります。結果、さらに物価が下がっていくことになります。

このようにぐるぐると悪循環を続ける様子を螺旋(らせん)階段に見立てて、「デフレスパイラル」と呼んでいます。

インフレーション

「デフレーション」とは反対に、物価が上がり続ける現象が「インフレーション」です。省略形は「インフレ」です。

「インフレーション」の時には、「デフレーション」とは反対の減少や影響が起きます。ネット用語では「パワーインフレ」のように、異常なくらいに成長するという意味でも使われています。


人気の記事

人気のあるまとめランキング

新着一覧

最近公開されたまとめ