「支える」とは?
「支える」には「ささえる」と「つかえる」の二つの読み方があり、それぞれ意味も異なります。一つ目の「ささえる」には物理的に手などを添えて支えるという意味と、精神的に支えると意味があります。二つ目の「つかえる」はとどこおる状況を指し、「つっかえる」とも言い換えられます。
「支える」:意味
支える:ささえる
「ささえる」という言葉には、「力を加えて、物が倒れたり落ちたりしないように押さえたりつっぱったりする。」「維持するために労力を出す。」「 援助する。支援する。」といった複数の意味があります。
いずれにしても「維持するために手を添える」という意味で、対象に対して何らかのアクションを起こす言葉です。対象は物だけに限らず、人に対しても使われます。
【使い方】
- ハシゴが倒れないようにしっかりと支える。
- 私には家族のために家計を支えるという責任がある。
- 病気を乗り越えることができるように、彼を支えるつもりだ。
支える:つかえる
「つかえる」とは、とどこおっている状態を指し、「物に妨げられて、先へ進めない状態になる。」という意味です。漢字では「支える」と書きますが、日常では「つかえる」と平仮名で書かれることがほとんどです。そのため、「支える」という漢字表記である場合、ほとんどの場合は「支(ささ)える」という意味であると考えてよいでしょう。
邪魔をしているものが主語になる場合と、邪魔をされるものが主語になる場合があります。例えば、「排水管が詰まって、水がつかえている。」という状況の場合、「排水管がつかえている。」「水がつかえている。」と主語を変えても意味は変わりません。
【使い方】
- ピアノが玄関に支(つか)えてしまって入らない。
- 正月早々、もちがのどに支(つか)えて大騒ぎになってしまった。
- 仕事が支(つか)えているので、そろそろ失礼させていただきます。
「支える」:類語
手伝う
「手伝う」には「人の仕事を助ける」という意味があります。対象となる相手を支援するという意味では「支える」と似た意味合いを持ちます。支援の度合いのニュアンスとしては「手伝う<支える」と言えます。また、「手伝う」の対象は人などの生物に限られます。物を手で支えるという意味はありません。
【使い方】
- 仕事を抱えている先輩の資料整理を手伝った。
- 私はいつも母親の家事を手伝う。
励ます
「励ます」には、「言葉をかけて(落ち込んでいる相手などを)元気がでるように働きかける」という意味があります。精神的あるいは心理的に弱っている時に支援を与えるために使われます。精神的に支えるという意味合いの言葉ですが、「支える」の方が範囲が広いようです。
【使い方】
- 失恋した私を友達が電話で励ましてくれた。
- 仕事で失敗をした後輩を励ます。
「支える」のカタカナ語:サポート
「サポート」は英語の「support」をカタカナ読みした言葉で、「支援する」「応援する」「援助する」などの意味をもっています。ビジネスシーンでもよく使われる言葉で、社内同士での仕事の支援のほか、クライアントへのフォローやサービスなどにもサポートという言葉を使うことがあります。
【使い方】
- 彼は入ったばかりでまだ仕事に慣れていないからサポートが必要だ。
- 心のケアが必要な患者へのサポートを大切にしている。
- サポートサービスに入っているので、故障の際はすぐに修理してもらうことができます。