「ジョーカー」の意味とは?トランプでのイラストが怖い理由も含めてご紹介

トランプでゲームをする時に欠かせないのが「ジョーカー」。あらためて見ると怖い絵が描かれていますよね。製品によっては化け物が書いてあったり…。いったいどうして「ジョーカー」の絵が怖いのか。今回はトランプに使用される「ジョーカー」の由来を含めてご紹介します。

目次

  1. 「ジョーカー」とは?
  2. 「ジョーカー」は誰?
  3. どうして「ジョーカー」の絵は怖いの?

「ジョーカー」とは?

日本でもっとも有名なカードゲーム、トランプ。日本語ではトランプはスペード、クラブ、ハート、ダイアの4種類各13枚の合計52枚セットのカードのことですね。ところが、英語の「trump」は「切り札」という意味です。日本語の「トランプ」が指すカードセットのことは単に「card」と表します。

「トランプ」にはスペードなど以外にも1枚か2枚、札が入っています。そう「ジョーカー」ですね。7並べやババ抜きでは最後まで残ると負け、大富豪では最も強いという不思議な札。「トランプ」で元々「切り札」と呼ばれていたのはこの「ジョーカー」だったという説もあります。

では、この派手な衣装をまとった人はいったい誰なのでしょうか?

「ジョーカー」は誰?

「ジョーカー」の札に描かれているのは、道化師

「ジョーカー」の札に描かれているのは、道化師です。日本ではピエロのことと思っている人が多いようですね。もちろんピエロも道化師です。しかし、道化師はピエロだけではないのです

「ジョーカー」は英語で「joker」

中世ヨーロッパでは、王様や貴族など偉い人たちを楽しませるために仕える人がいました。彼らは宮廷道化師と呼ばれています。

愉快な言動と悪ふざけで周りの人を楽しませる芸人です。「ジョーカー」は英語で「joker」です。ジョークを言って楽しませる人のことですからそのままですね。

「joker」には、ほかの人が言えないことを口にする役目も

しかし周りを楽しませる一方で、王様や貴族を批判し、ほかの人が言えないことを口にする役目も持っていました。

現代日本でも立場が上の人に逆らうのは勇気がいる行動です。まして当時は王様に逆らえば殺されてしまうかもしれない時代です。それができるのはまさに死を恐れない愚か者(The fool)だけですね。道化師も英語で「The fool」と書かれることもあります。

もちろん、道化師でも王様を批判すれば処罰される可能性があります。追放される道化師もいたようです。しかし、王様には器の大きさを見せたいという打算もあり、簡単には処罰されません。そのため、「トランプ」では「キング(王様)」より強い札になると言われています。

宮廷道化師の役目はシェイクスピアの『リア王』など中世英国を描いた劇や文学作品に描かれています。

どうして「ジョーカー」の絵は怖いの?

上記のように「ジョーカー」の元になったのは宮廷道化師と呼ばれた人々です。では、いったいなぜ「トランプ」では怖い絵で描かれているのでしょうか?ただの道化師が書かれている「トランプ」もありますが、怖い顔をしていたり、なかには怪物の姿もあります。

「ジョーカー」が怖い理由はいくつか説がありますが、今回はその中から2つ紹介します。

王様には怖い

前出の通り、道化師は王様を批判する役目があります。しかし王様は道化を処罰したら器の小さい王様と思われそうで処罰できない。このように王様にとっては時にとても厄介で怖い存在です。だから道化師は怖い絵で描かれているという説があります。

人々に崇められ、そして時に恐れられている王様。平民の命さえ簡単に奪うことのできる王様にさえ怖いものがある。王様の気持ちを知らない普通の人々が悪魔や怪物を想像してしまうのも無理のないことかもしれませんね。

平民には怖い

普通の人から見ると、王様は兵士を何人もつれていて、税金も取り立てる怖い人です。起源を損ねれば殺されてしまうかもしれません。だから普通の人は王様を批判できません。しかし、道化師はそれをやってのける。そんな道化師は普通の人からすれば王様より怖い存在だったからトランプの絵も怖くなったと言われています。

また、そんな道化師は悪魔や神様と取引した人とも言われています。中世のヨーロッパは人間と悪魔が取引すると信じられた時代です。魔女狩りが行われるほどに人々は悪魔を恐れていました。だからこそ王様より強い道化師は悪魔や怪物の姿で描かれるといわれています。

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