「ワンダフル」の意味
「ワンダフル」は、その意味を記す必要もないほど、日本のカタカナ語として定着している英語です。意味はもちろん、「素晴らしい」!
国語辞書における品詞分類は形容動詞となりますが、「ワンダフル!」と、ほぼ感嘆詞的に用いられることがほとんどです。
形容動詞的に「ワンダフルな業績をあげてくれたね」などと使えば、ちょっとふざけているような印象になってしまいますね。下記に、意味を数例挙げてみます。
- 素晴らしい
- 見事な
- 素敵な
- 凄い
- 驚異的な
若者言葉「ワンダホー」
若者やネットを中心として、近来は「ワンダフル」を「ワンダホー」として使う場面が増えてきました。
一見崩し言葉のようでありながら、発音からすれば、こちらのほうが英語のwonderfulに近いのです。そもそもが、英語の発音を忠実に再現した流行り言葉というわけです。
意味は、まさに感嘆の「ワンダホー!」若者言葉ですから、日本語的には「すっばらしー!」とでもいうところでしょうか。英語のwonderfulは、「ワンダフォウ」という感じの発音なので、英米人には「ワンダフル」よりも「ワンダホー」のほうが通じると思われます。
「ワンダフル」「ワンダホー」の使い方
基本的に、一般的な会話の中で「素晴らしい」という文脈の「ワンダフル」が登場することはめったにありません。
感嘆詞的に、くだけてフレンドリーな会話の中、あるいはキャッチフレーズや歌詞、CMなどで用いられることが多いといえます。
【例文】
- 「いい写真展だったねえ、実にワンダフル!」
- 「ワンダフル&ビューティフル、がセールスポイントのブティックを開きたいの」
- 「このカフェ、いけてるじゃん、ワンダホーだよ!」
- 「いい香りで部屋をみたす、そんなワンダフル・ライフを楽しみませんか?」
英語"wonderful"の意味
"wonderful”の”wonder"は、「不思議」という意味。すなわち、不思議なほどに素晴らしい、という意味が潜んでの「素晴らしい」です。
その称賛の対象は、人、物、出来事、ありとあらゆるものごとです。その対象に応じて、意味のニュアンスも少しずつ変化します。例を挙げてみましょう。
【例】
- wonderful person:素晴らしい人物
- wonderful perfume:良い香りの香水
- wonderful pianist:腕の良いピアニスト
- wonderful flower:とても美しい花
すべて「素晴らしい」ことを表しながら、その対象を讃えるニュアンスが入る言葉となりえます。
”wonderful"の同義語
”wonderful”の同義語は、枚挙にいとまがないほど存在します。英米は「褒めあう」文化。日本には、謙遜の土壌があり愚息、宿六(やどろく)、愚妻、などの言葉さえありますが、アメリカ人には信じられない言葉のようです。家族同士でも、他人同士でも、ひたすら褒める国民性なのです。
【同義語例】
- nice:良い、素晴らしい(一般的なレベルの誉め言葉)
- good:良い、いい具合(一般的なレベルの誉め言葉)
- terrific:凄い、とても良い、素晴らしい。(口語的。強い称賛。後ろにくる名詞によっては「恐ろしい」という意味をもつので注意。terrific thunder→恐ろしい雷)
- outstanding:際立っている、素晴らしい、目だつほど良い。(目を引く、という意味が強い)
- fantastic:とても素晴らしい、わくわくするほど良い。(気持ちが高まるニュアンスがある)
- excellent:とてもよく出来ている、とても良い。(質が良いことなどを含む)
- perfect:完璧だ、いうことなし(OK!という軽い感じでも使われる)
- marvelous:とびきり上等の、実に素晴らしい(強い称賛のニュアンス)
- great:凄い、素晴らしい、偉大だ(一般的な称賛)
- amazing:驚くほど素晴らしい(強い称賛のニュアンスだが、きわめてよく使われる)
- awesome:最高、凄い(畏怖を表す言葉でもあるが、若者が好み、軽いニュアンスもある)
- cool:素敵、いかしている(おもに若者が使う。かっこいい、というニュアンスがある)
これ以外にも、まだまだあるのです。褒められれば、やはり気持ちよいものです。日本人も、もう少しお互いを褒めあってみたらどうでしょう。