「発起」とは?意味や使い方をご紹介

ドキュメント番組などで、ある境遇から抜け出そうとする人物を表現する際、ナレーターの口から出てくるのは恐らく「彼は一念発起しました」という言葉でしょう。これは、人が目標を以て努力する状態を表現しています。本記事ではそんな「発起」の意味や使い方を解説します。

目次

  1. 「発起」の意味
  2. 「発起」の使い方
  3. 「一念発起」とは
  4. 「発起」の類語と英語
  5. 「発」と「起」の漢文での読み

「発起」の意味

発起(ほっき)の意味は以下のとおりです。

  1. 何人かで企てを始めること
  2. 思いたつこと、くわだてること
  3. 菩提心をおこし仏法に帰依すること

「発起」の使い方

たとえば、有名な賞を貰った人や退任する会社役員の祝賀会(慰労会)は、周囲の人たちが企画して開催されます。そうした会に出席したことがあれば、司会の人が「発起人は誰々さんです」と言うのを耳にしたことがあるのではないでしょうか。

この場合の発起の意味は「くわだてること」で、株式会社設立の際に1人以上が必要とされている「発起人」も同じです。

なお「仏法に帰依すること」とは、出家する(お坊さんになる)ことですが、この場合は発起よりも「発心」が用いられるのが一般的です。

「一念発起」とは

発起を含む熟語でよく知られているものに「一念発起」があります。意味は「急に思い立って熱心にすること」「覚悟して仏道に志すこと」です。

英語では、「being resolved to (do something);having a wholehearted intention」と表現されます。

「一念」とは「一心に思い込むこと」で、大きな目標に向かって進んでいくことを決心した時に「一念発起する」と使われます。

NHKの朝ドラで取り上げられた、日清食品の創業者の故・安藤百福さんがインスタントラーメンの開発に取り組んだことも、まさに一念発起と言えるのではないでしょうか。

「発起」の類語と英語

「発起」の類語には「思いたつこと」すなわち「思いつくこと」の派生として「考案する、発明する」といった意義で発想、考案、発企、想到、着想などがあります。

英語では、計画を立てるという意味では「projection」、提案をするという意味では「proposal;suggestion;proposition」、事業を始めるという意味では「promotion」となります。

「発」と「起」の漢文での読み

中国の古典を日本語で読み下す(漢文を読む)際には、場面に応じて以下のように読みが変わります。

発】

  • はなつ
  • あらはる
  • おこす
  • あばく

起】
  • おこす
  • おこる
  • おこり
  • たつ
  • おく


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