「一念発起」とは
「一念発起」の「一念」は「1つのことを深く思うこと、または、その気持ちのこと」を言います。また「発起」は「思い立ち何かを企てること」・「悟りを得るために心を目覚めさせること」を指します。その二つの単語が合わさり四字熟語となった「一念発起」には2つの意味があります。
- 仏教の道に進み、悟りを開く決心をすること
- あることをやり遂げようと決意すること
前後の文脈や話の内容から意味を推測することが必要ですが、普段の生活で聞く「一念発起」は、2つ目の意味であることが多いです。
「一念発起」の使い方
どんな時に「一念発起」を使うかというと、自分の行動に対する決心や強い気持ちを表すときです。ただし、その決意は簡単に決めたものではなく、「どうしてもやり遂げる!」という固い決意の時に使います。例えば、今まであまり勉強してこなかった人が「一念発起して、勉強を頑張る」と言えば、とても強い思いを持って、がむしゃらに勉強に向かうような印象を受けるわけです。
他にも、
- 夏までにやせるために、一念発起してダイエットに励む
- 一念発起して、留学する
- あの人は一念発起して、自分でお店を始めた
このように、今までの生活や状況を自分の決心によって変えるという場合や、新しい挑戦への決意を表現するときに使います。
「一念発起」の類義語
「緊褌一番(きんこんいちばん)」
褌をピシッと締めて物事に取り掛かる様からきている言葉ですが、それと同様に心を引き締め、気を引き締めて行動するという意味です。
「腹を据える」
覚悟を決める、という意味です。
「臍を固める(ほぞをかためる)」
臍(ほぞ)とはへそのことですが、決意や決心という意味もあり、臍を固めるというのは決心や決意を固める、という意味です。
「無二無三(むにむさん)」
脇目を振ることなく、ひたすらな様子を表した言葉です。
「一心不乱」
一つのことをに集中して熱意を注ぎ、他のことには脇目も降らない様子のことです。「一念発起」も同様に、がむしゃらに目標に向かって進むというような意味を含む言葉です。
こうして類義語を見ると「一念発起」が、やはり決心や決意、覚悟を示し、ひたむきに、がむしゃらに頑張る様子を表す表現であることがよくわかります。
「一念発起」の英語表現
「一念発起」を英語で使いたい!というときには、「make a firm resolution 」を使います。心を決める、決心を固めるという意味です。
例えば、母は一念発起して毎日運動をしている、という文であれば ”My mom has made a firm resolution to exercise every day.”となります。
自分の堅い決心を相手に伝えたいときには、もってこいの表現です。