「書き初め」とは?小学生から大人までおすすめの言葉もご紹介

小学生や中学生のころ、冬休みに書き初めの宿題に取り組んだ経験のあるかたは多いのではないでしょうか。新年のすがすがしい気持ちと、墨の香りを同時に思い出すこともあるかもしれませんね。この記事では「書き初め」について、おすすめの言葉とともに解説します。

目次

  1. 「書き初め」とは?
  2. 書き初めの由来
  3. 書き初めと左義長
  4. 書き初めにおすすめの言葉:小学校低学年
  5. 書き初めにおすすめの言葉:小学校中学年
  6. 書き初めにおすすめの言葉:小学校高学年
  7. 書き初めにおすすめの言葉:中学生
  8. 書き初めにおすすめの言葉:大人
  9. 全日本書初め大展覧会

「書き初め」とは?

「書き初め・書初め(かきぞめ)」とは、新しい年が明けて、最初におこなう習字のことです。新年らしく、おめでたい文字が書かれることが多く、一般的には1月2日におこなわれます。日本の年中行事の一つでもあります。

「吉書始め・吉書始(きっしょはじめ)」、「筆始め・筆始(ふではじめ)」、「試筆(しひつ)」、「初硯(はつすずり)」なども同じ意味の言葉です。

なぜ1月2日?

1月2日は「事始め(ことはじめ)」の日と言われ、この日から踊りやお琴などのお稽古事を始めると、上達が早く、うまくいくとされています。このため、この日に書き初めをすることで、書の上達を願ったということのようです。

書き初めの由来

「書き初め」の由来は、平安時代の宮中でおこなわれていた行事の「吉書始め(きっしょはじめ)」だとされています。

元日の早朝にくんだ若水(わかみず)を使って墨をすり、その年に吉とされる恵方(えほう)を向いておめでたい言葉や詩歌などを書くものです。

江戸時代になると、「寺子屋(てらこや)」で子どもたちが書き初めをするようになったこともあり、書き初めが庶民の間にも広まっていきます。

書き初めと左義長

1月2日に書いた書き初めは、1月15日の小正月(こしょうがつ)にある「左義長(さぎちょう)」で燃やします。このとき、書き初めを燃やした炎が高く上がると、字がうまくなると言われています。

「左義長」はお正月の火祭りの行事で、「どんど焼き」などとも呼ばれます。書き初めだけでなく、新年に飾ったお飾りや門松なども燃やして、お正月にお迎えした年神様を炎と一緒にお送りします。その火で焼いた餅を食べると、一年間、無病息災で過ごせると言われています。

書き初めにおすすめの言葉:小学校低学年

小学校低学年だと、まだ書き初めに使える漢字はあまり多くありません。そのため、ひらがなで書ける言葉がおすすめです。お正月に関係のある言葉や、希望のある言葉が選ばれることが多いようです。

お正月に関係のある言葉

  • ふゆ
  • はつゆめ
  • おとしだま
  • おしょうがつ
  • 「ねずみ」、「うし」などその年の干支

希望のある言葉

  • ゆめ
  • げんき
  • きぼう 

漢字を使った言葉

がんばって漢字にチャレンジしてみたいときは、あまり難しくないものがおすすめです。

  • はつ春
  • 大空
  • 友だち

書き初めにおすすめの言葉:小学校中学年

中学年になると、使える漢字が増えてきます。低学年と同様、お正月らしい、明るい言葉がおすすめです。

  • 朝日
  • 新年
  • 希望
  • 初日の出
  • 元気な子
  • 早春の光

書き初めにおすすめの言葉:小学校高学年

高学年では、漢字とひらがなを一緒に使ったり、四字熟語などを選んだりと、バリエーションが広がります。新年の抱負、その年の目標を書いたりしてもよいでしょう。

お正月に関係のある言葉

  • 初日の出
  • 希望の光
  • 謹賀新年

新年の目標になる言葉

  • 努力
  • 強い信念
  • 全力投球
  • 有言実行
  • 誠心誠意

書き初めにおすすめの言葉:中学生

  • 飛翔
  • 挑戦
  • 文武両道(ぶんぶりょうどう)
  • 真実一路(しんじついちろ)
  • 初志貫徹(しょしかんてつ)
  • 不屈の精神
  • 希望を達成
  • 無限の可能性

書き初めにおすすめの言葉:大人

  • 福寿(ふくじゅ)
  • 吉祥(きっしょう)
  • 粉骨砕身(ふんこつさいしん)
  • 不撓不屈(ふとうふくつ)
  • 順風満帆(じゅんぷうまんぱん)
  • 家族団欒(かぞくだんらん)
  • 無病息災(むびょうそくさい)
  • 明鏡止水(めいきょうしすい)
  • 光陰如流水(こういんりゅうすいのごとし)
  • 日日是好日(にちにちこれこうにち)

全日本書初め大展覧会

毎年1月5日に、東京都千代田区の日本武道館で、「全日本書初め大展覧会」が開催されています。これは、文武両道の観点から書道の普及を図るため、公益財団法人日本武道館が主催している行事です。

2019年の第55回大会では、全国各地から約3000人の参加者が集まり、公募の部と合わせて15000点を超える作品が出品されました。このようすは、テレビや新聞など多くのマスコミにも取り上げられています。


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