「饒舌」とは?意味や使い方をご紹介

「饒舌」は、「じょうぜつ」と読みます。漢字で見ると少し難しく感じるかもしれませんが、一般的によく使われている言葉なので、読みを聞けば意味がわかるという人もいるでしょう。この記事では「饒舌」の意味や使い方を類語も含めてご紹介します。

目次

  1. 「饒舌」とは
  2. 「饒舌」の使い方
  3. 「饒舌」の類語

「饒舌」とは

饒舌(じょうぜつ)」には、「口数が多い。よくしゃべる」という意味があります。普段にくらべて口数多くしゃべることや普通の人より非常に多くしゃべること、余計にしゃべること、おしゃべりなことを表すときに使う言葉です。

「饒舌」の「饒」は、「ゆたか。あまる。十分にある」などを意味します。また、「舌」は、口に中にある味覚や発音をつかさどる器官「した(べろ)」のことですが、一方で「ことば」「ものを言う」という意味を持ちます。

この二つの語から「豊かな言葉」「余るほどものを言う」となり、「口数多く、よくしゃべる」意味で使われるようになりました。なお、「饒」は常用外漢字であるため、公用文では「冗舌」と表記されています。

「饒舌」の使い方

饒舌になる」は、酒に酔ったり、隠し事があるときなどに「普段に比べてよくしゃべる。必要以上に口数が多くなる」ことを言います。また、「饒舌な人」や「饒舌家」は、ペラペラとよくしゃべる人を指す際に使います。

よくしゃべる人は社交的で、その場の雰囲気を明るくするなど良い面もありますが、時に「口が軽い。余計なことまでしゃべる。うるさい。信用できない」など悪いイメージを持たれがちです。

実際に「饒舌」を使うシーンはさまざまではあるものの、基本的に、「饒舌」はネガティブな思いを込めて使う場合が多いと捉えておく方が良いでしょう。

例文

  • 普段の彼女はおとなしく無口な方だが、酔うと人が変わったように饒舌になる。
  • 会社では目立たない彼が、最近流行りのアニメの話になると饒舌になる。
  • 彼は今回のプレゼンを任されたが、緊張のせいか饒舌になっているようだ。
  • 彼は妻から浮気を疑われたとき、饒舌になったことでばれたそうだ。
  • 饒舌な彼女もこのときばかりは神妙な顔でただ黙っていた。
  • 先輩の会議の進行が素晴らしかったので、誉めるつもりで「饒舌でしたね」と言ったら嫌な顔をされた。

「饒舌」の類語

「多弁」

多弁(たべん)」とは、「言葉数が普通の人より多いこと。よくしゃべること」を表します。「饒舌」と同じように使えますが、単に口数多くしゃべることを指すだけで、ネガティブな含みがない場合もあります。

また、「饒舌」と「多弁」という同じような意味を持つを言葉を重ねることで、一際よくしゃべることを強調した四字熟語に「饒舌多弁(じょうぜつたべん)」があります。これは「非常に口数が多くて、よくしゃべるさま」という意味です。

【例文】

  • 普段は無口な彼女だが、酔うと人が違ったように多弁になる。
  • 日頃から控えめでおとなしい姉が、昨夜に限っては饒舌多弁になっていたことが気になった。

「口軽」

口軽(くちがる)」は、「いらないことまで軽々しくしゃべること。秘密や重要な事などを簡単に人にもらすこと」、あるいは「すらすらと話すさま」を表す言葉です。

一般的に「口の軽い人は信用できない」というイメージがある為、「口軽」は、多くの場合、ネガティブな気持ちを込めて使います。

【例文】

  • 昨夜、課長と二人で飲みに行き、こっそり相談した内容を同僚が知っていた。同僚から「課長は口軽な人だから気を付けた方がいいよ」と言われた。
  • 私はおしゃべり好きだが、口軽ではない。

「雄弁」

雄弁(ゆうべん)」は「人前で堂々と力強く話すさま」という意味で、ポジティブなイメージで用いられる言葉です。

「雄弁を振う」や「雄弁に語る」といった言い回しは、例えば、政治家や弁護士、評論家などが、説得力があるよどみない話し方で人を惹きつける様子を表します。

また、「雄弁に物語る」は、物や人の様子などが「起こった事柄やその状況が疑いようのない事実であることをはっきり示す」という意味で使われます。

【例文】

  • 彼は高校生の頃から雄弁で、生徒会長も務めていたことから、市長選に立候補したと聞いても驚きはない。
  • 事故現場の写真にはブレーキ痕が無く、ものすごいスピードで衝突したことを雄弁に物語っている。


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