「能力」とは?意味や使い方を類語も含めてご紹介

「能力」と聞くと超能力のような大それた力をイメージするかもしれませんが、「計算する能力が高い(低い)」と使うように、もっと身近な力に対しても使います。そのため、類語も多く存在する言葉です。この記事では「能力」の意味や使い方を類語を含め紹介します。

目次

  1. 「能力」の意味
  2. 「能力」の使い方
  3. 「能力」の類語
  4. 「能力」の類語(カタカナ語)

「能力」の意味

「能力(のうりょく)」の意味は以下の通りです。

  1. 物事を成し遂げる力。はたらき
  2. [心理学]認識・感情・欲求など精神現象の諸形態を担う実体
  3. [法律]あることについて必要、または適当とされている資格

私たちが一般に使う「能力」は1の意味です。1のポイントは、「能力」は生まれつき備わった力だけでなく、教育や環境によって後天的に身につけた力についても指すことです。つまり「能力」は今現在から上げることも下げることもできます。

そのほかはいずれも専門的な用語です。2は心理学用語で「知的能力」など、3は法律用語で「責任能力」などで使われます。この記事では、一般的な1の意味について見ていきましょう。

「能力」の使い方

「能力」は力や働きを意味するので、「上がる・下がる」「高い・低い」「強い・弱い」のように表現されます。ただし、一般的に「能力」は「優れている力」を指すので、単に「能力がある」と言う場合はポジティブな、「能力が無い」と言う場合はネガティブな意味です。

また、「能力」は人間や生物以外にも用います。例えば、「このパソコンの処理能力は抜群です」のように機械に対しても使われます。

【例文】

  • 彼の秘められた能力をいち早く見抜いたのが、わがチームの監督だった。
  • せっかく能力が高いのに使わないなんて、宝の持ち腐れだよ。
  • このエアコンは室内の湿度を感じ取る能力が備わっている。

「能力」を含む複合語

  • 「潜在能力」…外面にははっきり現れず、内面に存在する力。(例文:身体が成長途上であるにも関わらず、140kmの球を投げるなんて、この子の潜在能力は恐ろしい。)
  • コミュニケーション能力」…相手との意思疎通をスムーズに行うための能力。(例文:彼はコミュニケーション能力が高く、取引先との交渉にも定評がある。)
  • 「超能力」…人間の力ではできないようなことをする特別な能力。(例文:子供のころは、テレパシーやサイコキネシスといった超能力に憧れたものだ。)
  • 「能力給」…職務を遂行する力とは別の、学歴、人格、技能などを評価して算定する賃金。(例文:わが社では、職務内容と関連の薄い能力給の占める割合が大きい。)

「能力」の類語

「才能(さいのう)」

「才能」とは、物事をうまくやってのける優れた力のことです。この力については、生まれつき備わったものと説明している辞書と、訓練や学習などによって得た力を含めている辞書とがあります。

「才能」の「優れた力」という点においては「能力」と共通している部分です。しかし、「才能」は「ずば抜けた才能の持ち主」のように個人の能力について用いることが多く、機械などに対しては使いません。

【例文】

  • 彼女とは同じ音楽教室に通っていたが、私は彼女の才能にいつも嫉妬していた。
  • 彼は絵の才能にも演技の才能にも恵まれている。

「力量(りきりょう)」

「力量」とは、物事を成し遂げる力の度合いや、その力の大きいことを指す言葉です。一般的に「力量」は「ある・なし」で評価されるので、後者の意味で捉えられることが多いと考えられるでしょう。

「力量」は使い方において、「ある・なし」以外に「高い・低い」などといった評価を受ける「能力」とは、やや異なります。

【例文】

  • 彼は十分な力量があるので、今回のプロジェクトもきっと成功するだろう。
  • 素行の悪い生徒を更生させられるか、私の教師としての力量が問われている。
  • 経験の浅い彼女がプロジェクトを率いるには力量不足だと、誰もが思っていた。

「性能(せいのう)」

「性能」には次のような意味があります。

  1. 精神的および身体的な行為をする生まれつきの能力
  2. 機械などの性質と能力

一般的に広く使われている「性能」は2の意味です。タイヤのグリップ性能やパソコンの性能など、機械の能力を示した言葉です。稀にAI(Artificial Intelligence:人工知能)など話題において、「人間性能」という言葉が使われます。こちらは1の意味です。

【例文】
  • 来月発売される掃除機は、従来の掃除機より性能が格段に上がるそうだ。
  • 人間性能を超える人工知能の進化に注目が集まっている。

「能力」の類語(カタカナ語)

「能力」に類する言葉には、上のような熟語だけでなく、カタカナ語として定着した外来語もあります。これらはビジネスの現場でもよく用いられる言葉です。

「スペック」

スペック(spec)」は、「specification」を略した言葉で、仕様、つまり、機械の構造や性能など表したものという意味です。

しかし、俗用として、高性能なものを「スペックが高い・ハイスペック」、性能を向上させることを「スペックを上げる」と言う例も散見されます。

【例文】

  • わが社が発売する新商品のスペックは次の通りです。
  • スマホを新調した直後に、それよりもスペックが高い新機種が発表された。

「キャパシティ」

「キャパシティー(capacity)」とは、物事を受容する力、または、容量や収容人数のことです。仕事などを引き受けられる量、対応可能な作業量といった意味合いで用いられることも多くあります。「キャパ」と略すこともありますね。

【例文】

  • 連休中の宿題の量は私のキャパシティーを超えている。
  • 次のレセプション会場のキャパシティーは参加人数に対して小さすぎる。

「スキル」

「スキル(skill)」とは、訓練によって培われた技能や技術手腕のことです。生まれ持った力を含まないという点では「能力」とは異なります。

【例文】

  • 彼女には即戦力になり得るスキルがある。
  • 自分のスキルを高めるために英会話スクールに通うことにした。


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