「豪傑」の意味とは?
「豪傑」(ごうけつ)の意味は、以下の2つです。
- 武芸に優れていて度胸のある人
- 細かいことを気にしない大胆な人
「豪傑」と使う場合の「豪」の字義は、強い力や才知に優れている者、威勢のよいさまなどです。一方、「傑」はひときわ優れた能力を持っている人を指します。
「豪傑」の使い方と例文
1.武芸に優れていて度胸がある人
「豪傑」は、軍記物(ぐんきもの)などに登場する勇猛な人や武芸に秀でた人を称賛する際にも、よく使われる言葉です。
【例文】
- 『三国志演義』には、多くの英雄豪傑が登場する。
- 巴御前(ともえごぜん)は女性でありながら、木曽義仲(きそよしなか)を支えた豪傑だと後世に伝えられている。
2.細かいことを気にせず大胆にやってのける人
2の意味の「豪傑」は、些細なことにとらわれない度胸のある人や、しがらみにとらわれずに型破りな行動ができる人などに対して使います。
多くの場合、「豪傑」は褒め言葉です。しかし、その人に対する「もう少し細部に気を配ってくれ」「大胆すぎてついていけない」という気持ちの裏返しとして用いるケースもあります。
【慣用句】
- 豪傑肌(ごうけつはだ)…細かいことにこだわらない豪快な性格。「肌」は気風や性質のこと。
- 豪傑笑い(ごうけつわらい)…人目を気にせず声を高く上げて威勢よく笑うこと。
【例文】
- 社長は旧態依然の経営陣を追いやって、会社を立て直した豪傑だ。
- 彼は豪傑ぶりには驚かされるばかりだ。
- 祖父は無骨で豪傑肌の人物だったそうだ。
- みんなの手前、彼は豪傑笑いをしていたが、内心は不安でいっぱいだろう。
「豪傑」の類語
剛の者
「剛の者」(ごうのもの)とは、武勇に優れた者、勇敢な人という意味です。1の意味の「豪傑」と似た言葉で、「剛」は強いこと、丈夫なことを表しています。
【例文】
- 剛の者が敵方の大将を生け捕りにして、自軍の大将の面前に連れてきた。
- 道場の扉を開けると、いかにも剛の者といった雰囲気の部員達が一斉にこちらを見た。
豪胆/剛胆
「豪胆/剛胆」(ごうたん)とは、肝が据わっていて物事に動じることがないさま、肝が太い(意味:大胆である)様子をいいます。「豪傑」の2と似た意味の熟語です。
【例文】
- 改まった場での彼の豪胆な振る舞いは、周囲を慌てさせた。
- プレッシャーがかかる中であれだけの演技をするのだから、彼女は剛胆だ。