「見よう見まね」とは?意味や使い方を例文も含めてご紹介

小さな子供が大人のすることを真似て大人ぶっている様子は、とても微笑ましいですね。そういう時に「見よう見まね」を使いますが、そのようなことをするのは、子供ばかりではありません。この記事では、「見よう見まね」について、意味や使い方を例文を含めてご紹介します。

目次

  1. 「見よう見まね」とは
  2. 「見よう見まね」の使い方
  3. 「見よう見まね」の類語

「見よう見まね」とは

「見よう見まね」とは、人のすることを見て、その人がしたことを同じようにまねすることです。漢字で書くと「見様見真似」となりますが、様子を見て、そのように真似るという意味が漢字から読み取れるのではないでしょうか。  

「真似」は、「真」に「似」せると書きますから、「まねる」は、本物に似せることです。また、「まねる」の文語である「まねぶ」が、学ぶの語源という説がありますが、学ぶ方法の一つが見て学ぶ、つまり、「見よう見まね」ることで物事を学ぶことにつながります。

「見よう見まね」の使い方

「見よう見まね」には、二つの使い方があります。一つは、誰からも教えられることなく、相手のすることを観察して、それをそのまま真似することです。もう一つは、人から教えられたとおりに所作やフォームを真似て練習し、技術などを習得するというものです。

以下では、この二つの「見よう見まね」について、それぞれ使い方や例文をご紹介します。

教えられずに「まねる」

小さな子供が、誰に教えられたわけでもなく、また意味も分からずに、周りの大人のすることを真似たり、テレビなどの登場人物の真似をすることがあります。ある程度成長すると、他人がしている様子を見て、それを真似て物を作ることもあります。

動物では、猿が人の動作を真似たり、オウムがオウム返しに人の言葉を真似たりしますが、それも教えられたり、意味が分かってしているわけではありません。

【例文】

  • 2歳の娘が、テレビの前で訳も分からずアイドルの踊りを見よう見まねで踊っている姿がかわいすぎる。
  • 友達が学校で編み物をしているのを見よう見まねでやってみたら、ちゃんとマフラーを編むことができた。
  • 動物園の猿が、僕の動作を見よう見まねでそっくり真似するので、馬鹿にされているような気がして腹が立った。

教えてもらって「まねる」

スポーツや芸事、仕事の技術や手法などを学ぶ場合、指導者の動作の真似をして覚えていくことがよくあります。そういう時に「見よう見まね」を使います。

【例文】

  • ヨガ教室で、先生の動きを見よう見まねでやっているうちにだんだんスムーズにポーズができるようになった。
  • シェフから技術は見て覚えろと言われたので、仕事が終わった後、シェフの姿を思い出しながら見よう見まねで包丁さばきを練習している。
  • 救急救命の講習で教えられたとおり、講師の心臓マッサージのやり方を見よう見まねでやってみたけど、すごく大変だった。

「見よう見まね」の類語

「猿真似」

「猿真似(さるまね)」は、猿が人間の動作の意味を理解しないで真似るように、うわべだけを真似ることです。見たとおりに真似をする点では「見よう見まね」の類語と言えますが、意味も理解せずにただ他人の真似をすることに対する批判や侮蔑のニュアンスが含まれています。

【例文】

  • 創意工夫もなく、他人のやったことをなぞるだけでは、ただの猿真似に過ぎない。
  • 大好きな女優が着ていたのと同じ服を買ったら、弟に、「猿真似」とからかわれた。

「門前の小僧習わぬ経を読む」

「門前の小僧習わぬ経を読む」は、寺の門前に住んでいる子供が、毎日、寺から聞こえてくる読経を聞いているうちにいつの間にかお経を聞き覚えてしまい、習ったこともないお経を口にするようになるという意味です。

普段から繰り返し物事を見たり聞いたりしていると、習っていなくてもいつの間にか覚えてしまう、身に付いてしまうということの例えとして使われることわざです。

「門前の小僧習わぬ経を読む」は、例えば、親や教師が子供に、勉強しなさいとうるさく言うよりも、自発的に勉強しようとする環境の大切などを伝える言葉と言えるのではないでしょうか。

【例文】

  • まだ3歳の子供がタブレットを自在に操作している。親が使っているのを見ていて覚えたらしいが、門前の小僧習わぬ経を読むというのはこのことだ。
  • 将棋を打つ父の膝に座っていただけの妹に将棋で負けてしまった。門前の小僧習わぬ経を読むは本当だなと実感した。

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