「創意工夫」とは?意味や使い方をご紹介

普段の暮らしからさまざまな学問・研究まで、あらゆる場面でより良い成果を求めたり、充実した日々を過ごしたりする上で「創意工夫」は、とても大切なもののひとつです。この記事では、「創意工夫」について、意味や使い方に加えて類語も一緒に紹介します。

目次

  1. 「創意工夫」とは
  2. 「創意工夫」の使い方
  3. 「創意工夫」の類語
  4. 「創意工夫」の対義に近い言葉

「創意工夫」とは

「創意工夫」とは、いろいろ考えて、新しい手段や方法を探し出すこと、または、その考えた手段や方法、意見やものの見方のことです。

「創意」と「工夫」という2つの語で構成された熟語ですので、まずはそれぞれの語句の意味をみていきましょう。

「創意」とは

「創意」は、新しいことを考え出したり、それを実現するためにあれこれ方策を考えめぐらすこと独創的なアイデアのことです。

「創」は、音読みで「ソウ」、訓読みで「つく-る、はじめ-る、きず」と読みます。ここでは「初めて作り出す」という意味で用いられ、同じ意味で使う言葉として「創造」「独創」などが挙げられます。

「意」は、音読みで「イ」、訓読みで「こころ、おも-う」と読みます。「創意」においては、「こころ、思い、考え」という意味で使われています。

「工夫」とは

「工夫」には、以下の意味があります。

  1. なにかよい手段や方法を探して、あれこれ考えること。また、その手段や方法
  2. 仏教などで修行などに専念すること。禅宗で、座禅に専心すること
  3. (中国の宋明学〈朱子学・陽明学〉で、完全な人格に至るための)実践、修行、勉強、努力などのこと(「功夫」とも書きます。)

広く知られ、一般的に使われているのは1の意味でしょう。「創意工夫」においてもこの意味が当てはまります。

「創意工夫」の使い方

多くの場合「創意工夫」という言葉には、ポジティブなニュアンスが含まれているでしょう。オリジナリティやアイデア性を、プラスに評価したい時に使うことができます。

例文

  • この店の料理には、シェフの創意工夫が随所に見られる。
  • この抹茶茶碗は、作者の創意工夫が奇抜で面白いと評判になった。
  • 今年の学園祭のミュージカルは、創意工夫にあふれていて面白かった。。
  • 面倒な家事も、ちょっとした創意工夫で楽しくすることができる。
  • Aさんの企画書は人まねばかりで、全く創意工夫が見られない。

「創意工夫」の類語

「意匠惨澹(いしょうさんたん)」

「意匠惨憺」は、「物事を作り上げたりするときに、いろいろと考えて苦労すること」を意味します。「意匠」は「工夫すること」、「惨憺」は「苦労すること、苦心すること」をそれぞれ表します。

これは、中国・唐の詩人、杜甫が『丹青引(たんせいいん)』という詩の中で、玄宗皇帝に仕えていた曹覇(そうは)という絵師の技量を褒めた言葉です。「あれこれ苦心して考える様子」から「創意工夫」の類義語と言えるでしょう。

【例文】

  • 今度の展覧会では、画家の意匠惨憺の末に出来上がった作品が数多く展示されていた。
  • オリンピックに使われるユニフォームのデザインは、コンペに参加したデザイナーが意匠惨憺した案の中から選ばれた。

「独創性」

「独創性」とは、自分の考えや発想で他にないものを作り出すこと、あるいはその能力や性質のことを言います。「自分の考えや発想。他にない」という点で「創意工夫」の類語と言えるでしょう。

【例文】

  • 小説家を目指すなら、独創性に富んだ内容の文章を書かなければいけない。
  • A社の新車は、安全性は向上したが、デザインは独創性に乏しいと酷評された。

「創意工夫」の対義に近い言葉

「常套手段(じょうとうしゅだん)」

「常套手段」とは、いつもの決まりきった手段、方法ということです。「常套」は、「古くさい。ありふれている」という意味の言葉で、創意工夫がなく、同じことを繰り返すときに使われます。

【例文】

  • ほめて、おだてて部下を動かすのは、部長の常套手段だ。
  • 都合が悪くなったらすぐに泣きだすのは彼女の常套手段だ。


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