「強靭」とは?意味や使い方をご紹介

「強靭」(きょうじん)とは、「強くてしなやか」という意味の言葉です。「強い」だけではなく、柔軟性を備えていることが大きな特徴です。ここでは、「強靭」の意味や使い方に加え、国が推進している「国土強靭化計画」についても解説します。

目次

  1. 「強靭」の意味
  2. 「強靭」の使い方
  3. 「国土強靭化」とは?

「強靭」の意味

「強靭」(きょうじん)とは、「強くてねばりのあること、しなやかで強いこと」という意味の言葉です。

「強い」だけではなく、力強く収縮したり、伸び縮みしたり、バネのように瞬発力があったり、時には発生する力を抑制するようにも働いたりする柔軟性や弾力性に大きなニュアンスが置かれている点に、「強靭」の特徴があります。

「靭」とは

「靭」(じん)には、「しなやかで丈夫なこと」という意味があります。よく知られたところでは、人の身体にも「靭帯」(じんたい)という組織があります。

「靭帯」は、骨と骨をつなぐ強力な結合組織の束であり、運動の要である関節を形成するとともに、その構造を補強します。関節は可動する部位ですから、「靭」は「丈夫」だけではなく「しなやか」の意も含む点がうなずけますね。

「強靭」の使い方

「強靭」は、鍛えあげられた肉体や身体の部位などについて使うほか、比喩的に「強靭な理性」「強靭な精神力」「強靭な生命力」のようにも使用します。

いずれの場合でも、ただパワーがあるというだけではなく、柔軟で弾力性ある粘りのある強さを指すことが特徴です。特に、生命力の比喩として使われることが多く、単調な機械装置の働きなどに当てはめられることは稀です。

例文

  • いっけん細身で痩せて見える彼だが、長年のダンス経験により、その肉体は強靭に鍛え上げられていた。
  • プロサッカー選手の〇〇は、連日連戦の試合でも集中力を失わない強靭な精神を備えている。
  • 〇〇国の農業基盤はとても強靭で、ハリケーンが通ったくらいでは全体の生産量にほとんど影響しない。

「国土強靭化」とは?

「国土強靭化」(ナショナル・レジリエンス)とは、大規模な自然災害に備え、人命やインフラを守るために日本政府が推し進めている、国レベル・地域レベルの幅広い取り組みのことです。

取り組みはリスク分析、脆弱性の評価などを踏まえて計画的に行われ、ハザードマップの作成・避難訓練の実施などといったソフト的施策と、河川堤防などの整備・避難設備の整備などによるハード的対策を組み合わせて実施していきます。

2018年から2020年の間では、堤防強化などのインフラの整備が重点的かつ緊急的に集中実施されるなど取り組みが進められ、今後も概ね7兆円ほどの予算が投入されて継続的に国土強靭化がすすめられていく予定です。

国土強靭化|内閣官房ホームページ

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