「堪えない」とは?意味や使い方をご紹介

「堪えない」は「~に堪えない」の形で使われることが多い語です。あまり日常的な会話の中で出てくることはなく、公の場で使う堅い表現の語というイメージが強いかもしれません。「堪えない」の意味や使い方について、例文を交えて紹介しています。

目次

  1. 「堪えない」の意味とは?
  2. 「堪えない」の使い方と例文
  3. 「堪えない」の類語

「堪えない」の意味とは?

「堪(た)えない」は以下の2つの意味があります。

  1. 心から(ある感情が湧くのを)抑えることができない
  2. 不快なことなどに対応ができない。負担になり我慢できない

「堪えない」とは、動詞の「たえる」の未然形に、打ち消しの助動詞「ない」が付いた連語です。「堪える」には、苦しみや辛さなどの不快なことを我慢する、最後まで(あることが)できる、~に値するというなどの意味です。「ない」でそれらの意味を否定することになります。

「堪えない」の使い方と例文

1.湧く感情が抑えられない

「堪えない」の前に気持ちを表す言葉が入り、公の場でも使える堅い表現です。使用例に、「遺憾に堪えない」(心から残念だと思う)「慚愧(ざんき)に堪えない」(恥ずかしい気持ちでいっぱい、転じて、反省して申し訳ない気持ちを表す)などがあります。

【例文】

  • 簡単な数学の問題が解けない生徒を見ると、憂慮に堪えない(心配が尽きない)。
  • 子会社で機密漏洩があったと聞き、遺憾に堪えない思いでいっぱいです。
  • 部下が不祥事を起こしたことについて、慚愧に堪えない心境です。

2.不快なことに対応できない

不快で自分が負担に感じることについて、我慢や対応が難しい、値しないことなどをはっきりと言わずに婉曲的な表現にする時に使います。「聞くに堪えない」(聞くのが辛い)「鑑賞に堪えない」(鑑賞する価値がない)などの例があります。

【例文】

  • 彼女の罵詈雑言(ばりぞうごん)は聞くに堪えないものだ。
  • 盗作した作品なんて鑑賞に堪えない代物だ。
  • 私のような若輩者には任に堪えられそうにありません。

「堪えない」の類語

禁じ得ない

禁じ得ない」(きんじえない)とは、心にある気持ちを抑えることができないという意味です。感情を表す言葉の後に「禁じ得ない」と付く形で使います。「堪えない」気持ちが湧き起こって抑えられないという意味とよく似ています。

【例文】
子供のことで大変な思いをしているAさんには同情の念を禁じ得ない。


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