「安心」とは?意味や使い方を類語を含めてご紹介

「安心」という言葉は、多くの人が頻繁に使い、見聞きしてきたことでしょう。ですが、言葉で詳細に定義となると、戸惑いませんか?慣れ親しんだ重要な言葉ですので、類語との区別も含め、きちんと理解しておきましょう。今回は「安心」の意味と使い方を類語も交えてご紹介します。

目次

  1. 「安心」とは?
  2. 「安心」の使い方
  3. 「安心」の類語

「安心」とは?

「安心」(あんしん)は、大きく分けて次の2つの意味を持ちます。

  1. 気がかりなことがなく、心が落ち着き安らかで、不安、心配のないこと、また、そのさま。
  2. 仏教用語:読み方は「あんじん」信仰や修行、教えを聞くことなどにより、心が不動の境地に達すること。浄土宗においては、阿弥陀仏の救いを信じ、疑うことなく、浄土往来を願う心のこと。

「安」の字義

「安」の字には、安いという意味における「安っぽい」「安価」などの使い方や、たやすい、という意味における「安易」「安直」などでネガティブなニュアンスもありますが、「安心」の場合はどうでしょうか。

「安心」における「安」の字義は、やすらかである、落ち着いている、心配や不安がない、などです。同じ字義が作る言葉は、「安楽」「安堵」「平安」など、枚挙にいとまがありません。

「安心」の使い方

旅行に出る直前のパッキング確認。「これで完璧、安心して出発!」と電車を乗り継ぎ、空港に到着。ドリンクを買おうとすると、なんと、財布を忘れている!この状況が「安心」の不完全さを表しています。

「安心」は、あくまで自分の心に心配も不安もないことを意味する言葉です。「安心!」と思っているにも関わらず、実はお財布をバッグに入れ忘れているわけです。知らぬが仏、というところでしょうか。

フラシーボ効果という言葉をご存知でしょうか。薬効のない偽薬を使っているのに、安心感によってなぜか病が好転する効果のことです。「安心」は主観的なものであり、事実に裏打ちされたものではないことに留意しましょう。

「安心」の文例

  • 健一君と一緒にいるとなんともいえない安心を感じたことが、結婚を決意した一番の理由だ。
  • 難しい仕事だが、鈴木君が担当するなら安心して見ていられるな。
  • 応援している野球チームが7対2で迎えた九回の裏、すっかり安心していたのに逆転負けした。
  • 安心(あんじん)の境地にある仏教徒たちは、喜悦の表情で阿弥陀如来像に手を合わせていた。(※仏教用語)

「安心」の類語

「安堵」

「安堵」は、(あんど)と読みます。心が落ち着き、ほっとしている感じは「安心」も「安堵」も一緒ですが、「安堵」には「安心」にない意味があります。

「安堵」とは、心配事や不安が取り除かれ、緊張状態から解放されることを意味しています。その結果「安心」するわけですが、意味としてはその前段が背景にあっての「安心」だと理解しましょう。従って、「安堵」を使う時は、不安の解消にあたる部分がセットになります。

文例:遊園地で迷子になってしまった娘が無事に事務室に保護されていたことがわかり、安堵した。

「安全」

「安全」(あんぜん)は、頻繁に見聞きする言葉ですね。意味は、危険がなく安心であること、平穏無事なこと。病気など命にかかわる心配がないこと、物においては盗難や損傷などの心配のないこと、またそのさまです。

「安堵」と同様、結果として「安心」である状態は同じですが、前段としての条件があるのが「安全」。何によって安全なのか、その部分が必要とされる言葉です。具体的に不安要因が取り除かれることや、データやテストによる証明などで「安全」は保障されます。

文例:公園に設置された回転遊具は、複数回のテストを経て認可されたものなので、安全だ。


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