「伝手」とは?意味や使い方をご紹介

大人の世界で何かと物を言うのが「伝手」です。就職や進学からビジネスでの取引まで、「伝手」の強さが物を言うようですね。ところで、「伝手」とはどのような意味の言葉なのでしょうか。ここでは改めて「伝手」の意味や使い方を説明していきます。

目次

  1. 「伝手」の読み方
  2. 「伝手」の意味
  3. 「伝手」の類語
  4. 「伝手」を英語で

「伝手」の読み方

「伝手」の読み方は「つて」が一般的です。古典や近代以前に書かれた文章では「つで」や「ついで」と読むこともあります。なお、「でんしゅ」とは読みません。

「伝手」の意味

連絡手段

「伝手」とは「連絡手段」や「仲立ちしてくれる人」という意味の言葉です。情報を伝えたり交信したりする方法、手紙を渡したり伝言を伝えたりしてくれる人のことですね。

【例文】

  • 交渉したいところだが、連絡する伝手もない。
  • 直接会えなくても伝手はある。
  • 恋文を届けるのに叔母に伝手を頼んだ。

願いをかなえるための方法

「伝手」には「願いや希望を叶えるための手段」や、「そのために縋ることのできる人」という意味もあります。ビジネスで用いられる「あの会社には伝手がある。」はこの意味での使い方です。

基本的には人についてだけ使います。友人知人、親戚などの関係にある人物のうち、いま叶えたい願いの助けになりそうな人のことです。商取引を有利にしてくれる相手や裏から情報をくれる人物などですね。

【例文】

  • 就活を助けてくれる人はいないかと伝手をたどる。
  • 伝手があるとはいえ、他社がもっと強いコネを手に入れたら負けだからな。
  • 質の良い大理石か。僕に伝手がある、用意しよう。

「伝手」の類語

手づる

「手づる」とは問題やトラブルを解決するための頼りになる人物やもののことです。特に依頼や交渉、取引で縋ることのできる関係です。また、手掛かりやヒント、糸口という意味もあります。

「芋づる式」という言葉があります。最初のきっかけを見つければ、あとはそこから連鎖的に解決してゆくことです。サツマイモのつるを引っ張ると芋が次々出てくる様子になぞらえた言葉ですね。

この「芋づる式」のように本題を解決するための手がかりやきっかけ、手段となるものが「手づる」です。ここではサツマイモが欲しい結果、つるがそのための手段をたとえています。

人脈

「人脈」は人々との社会的なつながりです。出身地や卒業校などの点でつながりがあり、主義主張や利害を同じくしている関係を指します。山脈や鉱脈になぞらえた言葉です。

利益や目的ありきの人間関係という側面が強く、友情や愛情から始まった関係にはあまり用いない言葉です。仕事のための関係、ビジネスライクな関係と言い換えることもできるでしょう。

コネ

「コネ」とは英語の「connection(コネクション)」の略で、就職や進学、ビジネスを有利に進めるための人間関係です。「コネ入社」や「コネ就職」などは日常でも使われますね。

よく「コネ」と「伝手」の違いが取りざたされますが、物事を有利にするための人間関係という点では違いはありません。言い回しが若干異なるだけです。「伝手をたどる」と「コネをつくる」が言い回しの代表例ですね。

また、「伝手」よりも「コネ」の方が響きが良くないという意見もあります。「コネ」や「人脈」という言葉は「自分の目的のために利用する」という印象が強いようです。

「伝手」を英語で

先ほど、「伝手」と「コネ」は意味が似ていると申し上げました。そのため、利用できる関係のことであれば、「伝手」は「connection」という英単語に訳せます。

連絡手段や通信手段という意味の場合には、「contact tool」と言います。そのまま、連絡するための道具という意味ですね。言づてを預かる人物なら、「messenger」が無難でしょうか。


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