「非公開」とは?
「非公開」(ひこうかい)とは、「公開しないこと」という意味です。「公開」は、「誰もが利用できる状態にすること、公衆に開放すること」ですから、「非公開」はその逆であると覚えましょう。
あくまでも「非公開」の対象は「公衆」≒「社会一般の人々」であり、そのコンテンツ(内容)を扱う管理者・責任者や、閲覧・利用を許可された人間はそのコンテンツを利用することができます。
ただし、非公開コンテンツの利用を許可された場合であっても、通常は社会一般の人々に知られるような利用は禁止されています。つまり、「非公開」コンテンツの中身を社会一般の人々が知ることは原則としてありません。
「非公開」の使い方
「非公開」という言葉は、個人レベルからあらゆる規模の組織まで、何らかの理由により何らかの物や情報を一般から遮断し、他に知られないようにすることを指して使います。
特に、現代日本のような高度情報社会では、誰でも簡単にあらゆる情報を全世界に向けて「公開」することが可能となっています。そのため、例えば本名や住所といった「個人情報」などは、「非公開」にしないと大きな問題を呼び込むことがあります。
ネット上のサービスの中には、操作ひとつでコンテンツの「公開/非公開」を切り替えられるものもあり、必要なものだけを公開し、あとは非公開にするといった操作も大抵の場合は可能です。
「非公開」にする理由
コンテンツの管理者がそのコンテンツを「非公開」にする理由は、基本的には、そのほうが「公開」するよりも得られるメリットが大きいと見込めるからです。
例えば、ある企業が「新製品の開発会議」などを一般に公開したら、ライバル会社にアイディアを取られてしまうかもしれません。個人でも、自分の現住所などを全世界に公開するデメリットは、通常、メリットを大きく上回るでしょう。
ただし、管理者が自分にとって都合の悪い何かを隠すために、本来は公にすべきコンテンツを非公開にする、というようなこともないわけではありません。
例文
- 相手チームに戦術がばれるのを防ぐため、本番前の練習は非公開で行われた。
- 国民の権利を左右する重要な政策会議が非公開で行われたことに、批判が集まっている。
- 文化保存の観点から、〇〇遺跡は現在一般には非公開となっている。
- 飛ぶ鳥を落とす勢いの人気作家〇〇氏だが、本人の意向により、本名や経歴は非公開となっている。
- 私が書いたブログ記事に非難が集まったので、一時的に非公開とした。
「非公開」を英語で言うと?
「非公開」の基本的な英語表現は以下の通りです。
- private
- closed
- not open (to the pubric)/non-publicity
他に、「非公開」ということは「関係者以外には秘密」「他に知られないようにする」ということでもありますから、「secret」(秘密)や「exclusive」(排他的、閉鎖的)などの単語も状況によって使用可能です。
使い分け
「private」は「私的・個人的なものなので非公開」のイメージ、「closed」は「理由にかかわらず外側(社会一般)から閉じられた非公開の領域」というイメージです。
例えば、「政府の非公開会議」は「私的・個人的」な理由で非公開というわけではありませんから、「private」ではなく「closed meeting」などとしましょう。
「not open (to the pubric)」や「non-publicity」はそのまま「(公衆向けには)開いていない」意で、理由に関わらず「一般には公開しない」と言いたい場合に使います。
例文
- My old blog posts are kept private.(昔のブログ記事は、非公開にしています)
- Closed government documents are stored in this archives.(政府の非公開文書が、この文書館に保存されている)
- The 〇〇-ji temple is currently undergoing restoration and is not open to the public.(〇〇寺は現在修復中のため、非公開です)