「妄信」とは?意味や使い方をご紹介

「妄信」という熟語はあまり良い意味では使われません。人や物事を程度が甚だしいくらいに信用するようなニュアンスで使われ、周囲で見ている人が心配になるほど信じていることがうかがえます。「妄信」の意味や使い方、同じ読み方をする「盲信」との違いについて説明します。

目次

  1. 「妄信」の意味
  2. 「妄信」の使い方
  3. 「妄信」と「盲信」の違い

「妄信」の意味

「妄信」(もうしん/"ぼうしん"とも読む)は、度を越すぐらいむやみやたらに信じることです。

「妄」には「道理に合わない」「でたらめ」という意味があります。そこから程度が甚だしいことを指す「むやみに」「分別がつかないくらいに」といったことを表すようになりました。「信」は「信じる。たしかなことだと疑わない」といった意味合いです。

「妄信」の使い方

「妄信」は、周囲から見て、その人が誤った思い込みにとらわれて相手や物事を異常なくらい信じる様子を描写するときに使われます。「妄信的な人」「~を妄信する」のように、ネガティブな意味で使われることがほとんどです。

「妄信」の例文

  • インターネットの情報を妄信するのは危険だよ。
  • SNSを妄信して相手を非難すると、誹謗中傷(ひぼうちゅうしょう)につながる恐れがある。
  • 母は有名人が宣伝していたからと妄信し、アンチエイジングの商品を購入した。
  • つぶれそうという噂を妄信する人が多く、経営が傾きそうになった企業もある。
  • 妄信的なファンが、スキャンダルで非難された芸能人をかばおうとしていた。

「妄信」と「盲信」の違い

「もうしん」と同じ読み方をする熟語に「盲信」があります。「盲信」の意味は、対象の物事や人を善いか悪いかを考えずに信じ込むネガティブな意味の言葉です。「カルト宗教を盲信する」「先生の教えを盲信する」といった形で使われます。

「盲」の字義は、目が見えないことから派生して、「道理にくらい」「むやみに従う」ことも表します。「盲信」は「狂信」に近い意味を持つかもしれません。「狂信」とは、冷静さを欠くくらいに激しく信じること、理性を失う程に(宗教などを)信仰することです。

「妄信」が、誤っていることを気づこうとせずに一心に信じるのに対し、「盲信」はわけが分からずにひたすら信じているニュアンスで使われます。両者とも意味合いが似ていますが、細かい所に違いが感じられるでしょう。


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